2020年6月8日より彼らのWebsiteにて受付が開始された、完全受注生産で販売されるPENICILLINの豪華パンフレット付CD「pulse」について、メンバーのコメントを紹介する。
Contents
完全受注生産
2枚連続リリース
PENICILLINは、先日彼らのWebsiteにて、豪華パンフレット付きCD「pulse」と「impulse」を、彼らの公式オンラインショップよりリリースする事を発表した。
この2枚は完全受注生産により販売される。これについて、まずはメンバーの千聖が以下の様にコメントしてくれた。
「pulse」と「impulse」2枚の作品は、今の情勢を踏まえた中でPENICILLINとして感じている気持ちはもちろん、この先を生きてゆくうえで伝えたい想いや願いを詰め込んだ曲たちを、それぞれのCDの中へ3曲ずつ、計6曲収録しています。
特徴的なのが「根底に流れている想いは全曲に共通しながらも、1曲1曲すべてが独立したテーマやメッセージ、それぞれに捉えた視点を持っている」こと。
しかも、「pulse」と「impulse」は各々独立した作品でありながら、2枚を通して聴くことで、PENICILLINとして届けたかった一つの大きな意志が見えてくる。
それを、音源だけではなくヴィジュアル面でも2つの異なる視点から示すため、大きなパンフレットにCDを組み込んだ形にしました。
今のPENICILLINの意志を示した作品だからこそ、求める人たちすべての手元に着実に届けたい。今回、完全受注により公式通販サイトより販売する形を取ったのも、その想いから。(千聖)
「pulse」詳細
第1弾となる「pulse」は、2020年6月8日より受注をスタート。7月8日まで受け付ける。
第2弾となる「impulse」は、2020年7月9日より受注を始め、8月10日まで受け付けとの事。なお「impulse」の詳細については、近日発表と彼らのオンラインショップに記載されている。
収録曲他
収録曲
M1 conception
M2 heartbeat
M3 C-section
■商品(全2形態)
- 商品A 7,700円(税込)
豪華パンフレット付きCD『pulse』 - 商品B 11,000円(税込)
豪華パンフレット付きCD『pulse』+全メンバーアクリルスタンド(計三体)
■受注受付期間
2020年6月8日から7月8日 23:59まで
■受付サイト
https://ddj.official.ec/
■詳細情報
https://www.penicillin.jp/information/12902
「pulse」収録曲について
「pulse」に収録されたそれぞれの楽曲について、今回メンバーが詳細に語ってくれた。
conception
あはれ まばゆき光 まこと麗し~あはれ 神の仕業ぞ まこと怪しき(歌詞より抜粋)
O-JIRO:「pulse」「impulse」と連動した2枚を通し、僕らは一つの流れを持った作品にしたかった。その幕開け…序章となる作品として作ったのが「conception」になります。
最近のPENICILLINは、イントロダクションと言いながらも単なるSEにすることなく、そこへ歌を加えるなど、楽曲として作り上げる傾向がある。
「conception」も、これから始まる物語の導入部でありながら、伝えたい想いを俯瞰した視点から説いた、雄大さと和な要素を抱いた楽曲になっています。
千聖:まるで壮大な映画音楽のような雰囲気だからね。
HAKUEI:自分の書く詞には、昔も今も「そのときの自分が置かれている環境や、今の時代で生きてく中で感じている想い」が反映されています。
今回作り上げた「pulse」と「impulse」には、とくに強く「今の社会情勢の中、自分の耳目に飛び込んできたことで心揺さぶられた想いたち」を詰め込みました。
それはコロナという視点のみならず、この時期に起きたいろんな社会情勢を踏まえてのこと。それこそ、目に余る行動による苛立ちや悲しみ、いろんな心の葛藤などを、これまで以上に強いメッセージを持って1つ1つの曲たちに記しています。
しかも、それらの想いは、今の時代を生きている人たち一人一人の気持ちにもリンクしてゆくもの。
「pulse」に関してはとくに、今の時代の中で発したい感情を、心の深いところでもがきながらも、そこから抜けだすための術も示しながら…いや、自分自身もいまだ模索し続けながらも、想いをポジティブに発信しています。
中でも「conception」は語の導入部ということもあって、あえて直接的な表現を抑え、いろんな感情を総括し、俯瞰した視点で書きました。
O-JIRO:「conception」は歌詞も曲調も含め、とても大陸的な広がりを覚える楽曲になりました。
サビに大合唱を加えたのも、「みんなで未来へ進んでいこう」という僕らなりのメッセージとしてのことでした。
千聖:ギターも壮大な楽曲へ似合うように、ダイナミックながらも深みを抱いた演奏を投影。PENICILLINの楽曲が持つ特色の一つである雄大なスケール感を、この「conception」からは感じてもらえるはず。
heartbeat
喜び悲しみ怒り痛みの果てで~ためらわないで 呟け命の言の葉(歌詞より抜粋)
千聖:壮大な幕開けから、一変。こんな時代だからこそ、あえて明るく力強い、とても希望に満ちた楽曲を作って欲しいとファンからの要望があったんで、リクエストに応えたくて、「heartbeat」を作ってみた。
イントロや導入部はガンガンのロックだけどさ、サビでガッと開けてゆくように、最初から光や未来を感じれれば良いなぁと思ってね。でも全体的にロックバンドらしい攻めたリフ系の楽曲にも仕上げてるよ。
HAKUEI:歌詞でも希望や未来を届けたいと思いながら、今の状況下で気持ちを伝えるうえで、どうしてもリアリティさは外せなかった。
中に記した「黄昏時こと戦闘態勢さ」の言葉がすべてを示しているように、ただポジティブにではない、気が滅入るような現状の中でさえ、力強く生きる意志を示し、今の環境を逆転していこうと書いています。
O-JIRO:今、この時期にPENICILLINが出す2枚の作品ということもあって、2枚とも根底には同じ意志が貫かれていますけど、どの歌も、異なる視点で今の時代感を切り取りたかった。
その曲たちの中でも、「heartbeat」が一番力強さと前向きさを強調した楽曲になったんじゃないかな。もちろん、HAKUEIさんも言ってたように、ただ前向きなだけではない、自分たちが大切にすべき心の本質もそこにはしっかりと記していますから。
C-section
他愛のない凶器で 何度も何度も何度も~剥き出しの心が 犯され…(歌詞より抜粋)
O-JIRO:「C-section」は、PENICILLINの持つ刺の部分を記した楽曲になりましたね。
HAKUEI:人間ってすごくデリケートで複雑な心を持った生き物。たとえ何気ない行動や発言であったり、それを本人が無自覚や無意識だったとしても、その使い方を間違ってしまうと、ときにはそれが凶器にもなる。
誰だって、知らず知らずのうちに自分が凶器の側になることもあれば、その凶器を受ける側になることだってある。とくに今の時代は、ものすごい速度で世の中が変われば、次々と新しいものや価値観が生まれている。
そんな変革の時代に僕らは生きているからこそ、そこを生き抜くためには自分の心がタフにならなければいけない。
最近あったSNSの言動に追い詰められ死を選んでしまった事件についても、それが原因で命を絶っている以上、どんな理由があろうと、それは絶対に駄目な行動なんですけど。
でも、SNS自体を完全に否定は出来ない。極端なたとえかもしれませんが、「交通事故を起こす人がいるんだから車には乗るな」という人はいない。
でも、交通事故で亡くなる人たちは、今も居続ける。だからこそ、車を操る人の心の問題になっていく…。
僕は「C-section」の冒頭で、「空蝉の世は夢に過ぎず、生と死に抗いうるものは…」とセリフを述べています。
僕が一番に言いたかったのは、そこ。今のグシャグシャでカオスな世界や価値観は、何時の時代にだって生まれ続けては通りすぎてゆくもの。
そのためにも、自分の心を筋トレし、タフにしたうえで、いつの時代とも上手く距離感を持った付き合い方をしていかねばならない。
もし、心に蓋をしてしまっているのなら、改めてもう一度蓋を開け、自分の中の深い意識とも向きあって欲しいなと思い、この歌を作りました。
千聖:「conception」や「heartbeat」が作曲者の意図した世界観をバンドとして押し広げた楽曲なら、「C-section」は、HAKUEIが持ってきたメロディを、プロデューサーのSHIGEさんと4人で話し合ってね。
歌とリズム聞いて、う〜んって考えてたらギターのリフが色々思いついたからそれをガンガンレコーディングして、新たに生み出した楽曲。
原案に刺激され、創作意欲を掻き立てられた曲だな。普通に各自、家で作ったら無理(笑)
O-JIRO:まさに、メンバー一丸となった肉弾戦で作りあげたように、常識にさえ縛られない自由な発想を詰め込んだ、良い意味でトリッキーな作品に仕上がったからね。
HAKUEI:目の前の人に語りかけるのではなく、目の前の人の両方を強くつかみながら感情的に訴えかけるような感覚で歌ったのも、この曲の特徴です。
PENICILLIN Profile
1992年結成のロック・バンド。
当初のメンバーはHAKUEI(vo)、千聖(g)、GISHO(b)、O-JIRO(ds)の4名。約3年のインディ活動を経て、96年のシングル「Blue Moon/天使よ目覚めて」でメジャー・デビュー。
98年のシングル「ロマンス」がヒットし、ファン層を拡大。新人での日本武道館公演、アジアでも人気を呼ぶなど、国内外で活躍。ソロ活動も活発。2007年にGISHOが脱退するも、3名編成で活動を継続。
Website
https://www.penicillin.jp/
https://onigirimedia.com/2019/12/28/penicillin/