チリの2人組監督 レオン&コシーニャ によるストップモーション・アニメーション「オオカミの家」が、2023年8月19日より渋谷 シアター・イメージフォーラム 他 全国順次公開が決定。併せて予告編も公開された。
さらに映画「ミッドサマー」の監督 アリ・アスターが製作総指揮を務めた、レオン&コシーニャの最新 短編「骨」も同時上映される事が決定した。
レオン&コシーニャ
ともに 1980年 チリ生まれのクリストバル・レオンとホアキン・コシーニャ(Cristóbal León, Joaquín Cociña)は、2007年から共同制作を行っている2人組。
今回 公開される「オオカミの家」は、彼らにとって初の長編作品。制作は2018年。
ホアキン&コシーニャは、映画「ミッドサマー」の監督 アリ・アスターの最新作『Beau is Afraid』のアニメ・パートを担当したほか、レディオヘッドのボーカル トム・ヨークの新バンド The Smile「Thin Thing」や、PJ ハーヴェイ「I Inside the Old I Dying」のミュージックビデオの監督をするなど、クリエイターからも注目を集め、活躍の場を世界に広げている。
「オオカミの家」概要
2023年8月19日より渋谷 シアター・イメージフォーラム 他 全国順次公開される、レオン&コシーニャ 初の長編映画『オオカミの家』。
本作はピノチェト軍事政権下のチリに実在したカルトコミューン【コロニア・ディグニダ / Colonia Dignidad】にインスパイアされた ホラー・フェアリーテイル アニメーション。
チリ南部のコミューンから脱走し、森の中の一軒家で2匹の子ブタと出会った娘マリアの身に起きる悪夢のような出来事を描いている。
コロニア・ディグニダ
コロニア・ディグニダ(スペイン語: Colonia Dignidad)は、チリ共和国マウレ州リナレス県パラル(英語版)にある、1961年に開墾されたドイツ系移民を中心とした入植地の旧名称。現在名はビジャ・バビエラ(Villa Baviera/「バイエルン州風ビラ」の意味)。元ナチス党員で、アドルフ・ヒトラーを崇拝し、子どもに対する性的虐待でドイツを追われたキリスト教バプテスト派の指導者、カルト教団のパウル・シェーファーらが設立した。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B0%E3%83%8B%E3%83%80
レオン&コシーニャは、『オオカミの家』では監督のほかに脚本、美術、撮影、アニメーションなどを務めた。
チリ国立美術館やサンティアゴ現代美術館のほか、オランダ、ドイツ、メキシコ、アルゼンチンにある10カ所以上の美術館やギャラリー、文化センターをスタジオ代わりに、実寸大の部屋のセットを組み、ミニチュアではない等身大の人形や絵画をミックスして制作。
「オオカミの家」制作の様子
実際に作る様子や制作途中の映像を、エキシビションの一環として観客に公開するという独自の手法で映画を完成させた。
企画段階を含めると完成までに5年の歳月を費やしており、ワールドプレミアとなった第68回ベルリン国際映画祭ではカリガリ映画賞を、第42回アヌシー国際アニメーション映画祭では審査員賞を受賞するなど各国で数々の賞を受賞している。
2021年には、アメリカのゲーム・エンタメ情報サイト「IGN」の歴代アニメーション映画ベスト10に選出。同年Varietyの「観るべき10人のアニメーター」にも選出された。
予告編
あらすじ 他
美しい山々に囲まれたチリ南部のドイツ人集落。「助け合って幸せに」をモットーとするその集落に、動物が大好きなマリアという美しい娘が暮らしていた。
© Diluvio & Globo Rojo Films, 2018
ある日、ブタを逃がしてしまったマリアは、きびしい罰に耐えられず集落から脱走してしまう。
逃げ込んだ一軒家で出会った2匹の子ブタに「ペドロ」「アナ」と名付け、世話をすることにしたマリア。だが、安心したのも束の間、森の奥から彼女を探すオオカミの声が聞こえはじめる。
怯えるマリアに呼応するように、子ブタは恐ろしい姿に形を変え、家は悪夢のような禍々しい世界と化していく……。
© Diluvio & Globo Rojo Films, 2018
- 監督
クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ - 脚本
クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ、アレハンドラ・モファット - 声
アマリア・カッサイ、ライナー・クラウゼ - 作品情報
2018年 / チリ / スペイン語・ドイツ語 / 74分 / カラー / 1.50:1 / 5.1ch - 原題
La Casa Lobo - 字幕翻訳
草刈かおり
© Diluvio & Globo Rojo Films, 2018
上映 / 前売 情報
- 公開日
2023年8月19日(土)よりシアター・イメージフォーラム 他 全国順次公開 - 配給
ザジフィルムズ - 協力
WOWOWプラス - Website
http://www.zaziefilms.com/lacasalobo/ - Twitter @lacasaloboJP
https://twitter.com/lacasaloboJP - 前売チケット
2023年6月17日(土)よりシアター・イメージフォーラム にて発売開始 - 前売価格
1,500円(税込) - 前売特典
オリジナルA4クリアファイル付
短編「骨」
© Pista B & Diluvio, 2023
映画「ミッドサマー」の監督 アリ・アスターが製作総指揮を務めた、レオン&コシーニャの最新 短編「骨」が、「オオカミの家」と同時上映される。
作品概要 他
2023年、美術館建設に伴う調査で、ある映像が発掘された。それは、少女が人間の死体を使って謎の儀式を行っているもので……。1901年に制作された世界初のストップモーション・アニメーション(という設定)。
© Pista B & Diluvio, 2023
- 監督
クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ - エグゼクティブ・プロデューサー
アリ・アスター - 音楽
ティム・フェイン - 作品情報
2021年 / チリ / スペイン語 / 14分 / モノクロ / スタンダード / ステレオ - 原題
Los Huesos - 字幕翻訳
草刈かおり
© Pista B & Diluvio, 2023