2022年東京国際映画祭で「へその緒」というタイトルで上映、世界各地の映画祭でも話題となったチャオ・スーシュエ監督の長編デビュー作「草原に抱かれて」が、 2023年9月23日より新宿 K’s cinema にて上映されることが決定。全国順次公開される。
本作は認知症の母と、ミュージシャンの息子が「思い出の木」を探しに内モンゴルの広大な草原を巡るロードムービー。
映画「草原に抱かれて」
2022年東京国際映画祭で「へその緒」というタイトルで上映、世界各地の映画祭でも話題となった映画「草原に抱かれて」。
内モンゴル自治区フルンボイル市を舞台に、母の「思い出の木」を探す為、内モンゴル自治区の広大な草原を巡るロードムービー。
本作は内モンゴル自治区出身で、フランスで映画を学んだチャオ・スーシュエ監督(1990年生まれ)のデビュー作である。
特設サイト
http://www.pan-dora.co.jp/sougen/
あらすじ
内モンゴルの都会に暮らす電子ミュージシャンのアルス。人生に迷う彼の気がかりは兄夫婦と共に暮らすアルツハイマーを患う母だ。
ある日、兄夫婦の家を訪れたアルスは、集合住宅の小さな部屋で、あたかも囚人のように一日を過ごす変わり果てた母の姿を目にする。
息子の自分を認識できない母。見るに耐えかねたアルスは母を引き取り、母が求めてやまない故郷に連れ帰ることを決意する。
草原の中でふたりだけの生活が始まるが、次第に母の病状は悪化し、徘徊を繰り返すように。ついにアルスは、母親が迷子にならないようと、縄で母と自分の体を結んでしまうのだった。
まるで少女に戻ったかのようになっていく母を縛りつけたまま、ふたりは母の「思い出の木」を探す旅に出る。
壮大な草原の旅の中、母は徐々に解放されていくが、最期の時も近づいてくる…。
出演者 他
息子 アルスを演じるのは、本作が映画初主演となるミュージシャン、イデル(Yider / 伊德尔)。シンガーソングライター、馬頭琴奏者、ホーミー・アーティストとして活躍してきたイデルは、本作でも電子音楽から馬頭琴まで幅広い音色を響かせる。
母役を演じるのは、モンゴルが誇る女優、バドマ。
バドマは、ウルリケ・オッティンガー監督作「Johanna d’Arc of Mongolia(1989 年)」を始めとして名だたる作品で主演女優を務めてきた。
内モンゴル自治区フルンボイル市が舞台の本作。母の「思い出の木」を探す旅は、内モンゴル自治区の広大な草原を巡るロードムービーでもある。
草原の美しい風景を映し出すのは、撮影監督ツァオ・ユー。
『南京!南京!』(ルー・チューアン監督/2009 年)でアジア・フィルム・アワード最優秀撮影賞、金馬奨最優秀撮影賞、サン・セバスチャン国際映画祭最優秀撮影賞他多数受賞。
『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』(チェン・カイコー監督/2017 年)で金鶏奨最優秀撮影賞、アジア映画批評家協会賞最優秀撮影賞、『エイト・ハンドレッド 戦場の英雄たち』(クワン・フー監督/2020 年)で北京電影学院アカデミー賞最優秀撮影賞ノミネートなど多数の受賞歴に輝く実力派である。
監督 及び 脚本を手掛けたチャオ・スーシュエは、内モンゴル自治区出身。中国で公式に認められた56の少数民族の1つであるダウル族のモンゴル人。
2015年末にフランスの映画学校 École 3iS を卒業後、パリの「KOI Films Company」で数十本の短編映画に携る。本作が長編映画デビューとなる。
公開概要
- 公開日
2023年9月23日~ - 映画館
新宿 K’s cinema
全国順次公開 - 作品情報
2022 年 / 中国 / モンゴル語 / カラー / 96 分
英題 : The Cord of Life
原題:Qi dai(脐带)
東京国際映画祭 2022 上映邦題「へその緒」 - 監督・脚本
チャオ・スーシュエ - プロデューサー
リウ・フイ、フー・ジン - 撮影
ツァオ・ユー - 音楽
ウルナ(Chahar-Tugchi)、イデル(Yider / 伊德尔) - 出演
バドマ、イデル - 配給
パンドラ - Website
http://www.pan-dora.co.jp/sougen/