池袋 グローバルリングシアターにて2024年1月21日 開催された「第9回 Fish-1 グランプリ」に、森田釣竿率いるフィッシュロックバンド 漁港が登場。お魚を愛するちびっ子&大人たちに「魚食え!コノヤロー!!!」と吠えた。Onigiri Mediaではそのステージ+お魚愛に溢れた会場の様子をレポートする(特集)
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第9回 Fish-1 グランプリ
今まで食べたことがなかった水産物に出会い、おいしさを知ってほしい。そして、知られざる水産物を使った料理や商品が新しい名物になって、地域の観光や産業の活性化につながってほしい。
Fish-1 グランプリ Websiteより
そんな願いをこめて、2013年度にスタートした Fish-1グランプリ。
第9回目となる今回は、池袋 グローバルリング にて2024年1月21日に開催されました。
当日はあいにくのお天気でしたが、雨がそぼ降る寒空の下、多くの人が来場、特にお子さま達が沢山会場に居ることに、Onigiri Media取材班は驚きました。
さかなクン ステージ
ちょうど我々が会場に着いた時、グローバルリング シアターでは JF全漁連 魚食普及推進委員であり「さかなの日」アンバサダーでもある さかなクンのステージ(2回目)が行われていました。
さかなクンからの質問に、寒さをものともせずキラキラした目で「メヒカリ!」等と元気に答える子供たち。
確かに会場では、 JF福島漁連がブースにて「ヒラメとメヒカリのから揚げ」を販売していたけれど、普通「メヒカリ」なんてワードが、子供のクチから出ます?
子供たちの魚知識の豊富さに驚くと共に、「メヒカリの標準和名はアオメエソって言うんだよ」等と丁寧に説明するさかなクンは、彼らにとって正にヒーローなんだな…と、ホッコリした気持ちになりました。
そんな「魚愛」に満ちたやり取りの中、ステージに呼び込まれたのが…
Photo by Kaoriko “ossie” Hanawa
言わずと知れた「世界初のフィッシュロックバンド・漁港(gyoko・正式表記は「港」が反転)」の森田釣竿氏。
子供たちも、NHKで放送中の「ギョギョッとサカナ★スター」を通じて、森田氏の事は知っている様で、口々に「森田船長~!」「船長~!」等と呼びかける声が、会場に広がりました。
さかなクンと森田氏の短くも楽しいトークが繰り広げられた後、ステージは次に控える「漁港ライブ」の準備に入りました…
Photo by Kaoriko “ossie” Hanawa
漁港 ライブ
at 第9回 Fish-1 グランプリ
All photos by Kaoriko “ossie” Hanawa
Report by Tomoko Davies-Tanaka
「漁港ライブ」開始にあたり、まずグローバルリング シアターに登場したのは、漁港のライブではお馴染みの大漁旗。
アレ?大漁旗を持っている水色のつなぎを着た方は、三番瀬にて海苔を生産している福田さんでは!?
上記記事は 2020年のモノなので、今年2024年の状況については、森田釣竿氏が店主の鮮魚店「泉銀」にてご確認下さいませ。福田さんが三番瀬で丹精込めて作る海苔は美味しいぞー!
…と、冒頭から寄り道をかましてしまった漁港のライブレポ(苦笑)
寄り道ついでに グローバルリング シアターは、クラシックのコンサートなども行われる、音響設備もバッチリな野外劇場で、この日の漁港ライブの音響も、大変素晴らしかったことを先に記しておきたいと思います。
さて、ここからは通常ライブレポ同様の文体で記事を書きたいと思います。
さすがに池袋駅の目の前、かつ、お子さまも含め多くの方々が来場、出展ブースも所狭しと並びつつ、雨がそぼ降る会場で、包丁(模造)を振り回して、客席側から登場と言う訳にもいかなかったのか、森田釣竿氏は普段よりは控えめな感じで、ステージ脇から包丁を(模造)を掲げて登場。
ギター他担当の深海光一氏による「漁港、始めます」の掛け声で、いつもの様にライブは始まった。
1曲目は定番の「鰹 出港街道」。
しかし、冒頭の「おめぇは音楽を聴いて泣いたことがあるか?(あります!)…なら、魚はどうだ?」のやり取りは、客席からリアクションが薄く、いつもとは少し勝手が違う雰囲気。
そりゃ、まぁ、仕方がない。ここは池袋。
だが、そこは数々の荒波を超えてきたバンド。
カ~ツ~オ~!タ.タ.キッ!の掛け声で、スグに会場をわかせ、客席を盛り上げる。
一瞬にして「カ~ツ~オ~!」「タ.タ.キッ!」とコール&レスポンスの嵐となった。
「やればできるじゃねーか!(森田釣竿)」
冒頭の薄い反応が嘘の様に盛り上がった「鰹 出港街道」が終わると、都会らしく「Hoo~!」と言った歓声が客席から上がったが「うるせー バカ野郎!そんなんじゃねぇ俺たちは」と応える森田氏。
アーバンでソフィスティケートされたシチュエーションにも関わらず、いつもよりは少しマイルドとは言え、漁港ライブは通常運行。
「シャーク!シャーク!! シャーク!シャーク!! はんぺん・煮こごり・シャーク!シャーク!!」と、以前「ギョギョッとサカナ★スター」で披露したスローガンを間髪入れずにかます。
これには子供たちもスグに反応。だがしかし、森田氏は手厳しい。
「甘い、ズレてる。カツオも結構ズレてたねぇ」とコールに対してレスポンスが遅いと指摘。
「魚をサバくのもリズム感が大切です。で、魚を売るのもリズム感が大切。皆さんリズムを勉強しましょうね」と、コール&レスポンスの練習が始まった。
森田氏のリズム指導?に、食いつき、必死に応える子供&大人たち。
「いいじゃない!やればできるじゃない!…おい、深海くん。今日はまともだなぁ。みんな元気でイイね!」と感想を言いつつ森田氏は、おもむろに、この寒空の下、着ていたコートを脱ぎ始めた。
ステージにて全力でパフォーマンスをするからか「暑いんだよ。このコートいる?」と、脱いだコートを客席に差し出すと、子供たちが一斉に「いらなーい!」と返事。
前日には「雪予想」もされていた、雨のそぼ降る寒空の野外劇場で、森田氏は、正に身も心も燃やして歌っているのだが、子供たちは意外とつれない(苦笑)
続いて演奏された「魚食えコノヤロ音頭」では、「ハイ!手拍子!」とマイルドに強要された手拍子により会場が一体化。
曲間で「みんな、魚たべてねー!」と森田氏が叫ぶと、子供たちが大きな声で「ハーイ!」と応えた。
ここで少し雨足が強まった。が、誰も客席から立ち上がらない。
それどころか、森田氏の「サメ食べたことある人」と言う問いかけに「ハーイ!」や「食べたことなーい!」と元気なレスポンスがスグに返ってくる。
ライブ冒頭のリズム練習効果はバッチリだった様だ。
因みにサメは「はんぺん、煮こごり、シャーク!シャーク!!」にもある様に、「はんぺん」の原材料としても使われている。
また魚のすり身は、おでんなどでお馴染みの「練り物」や、「かまぼこ」「ちくわ」等にも使われている。
ウチの近くでサメは売っていない、魚を食べる機会が少ないと言う人は、ぜひこれらの商品をチェックして欲しい。
はんぺんの原料はサメ! 伊達巻きはタラ : 練り物オールスターズ(2021.10.21 nippon.com)
魚はマグロだけじゃありません。日本の魚、美味しい魚は沢山あります。
森田釣竿
小さい魚から、大きい魚。有名な魚から、ちょっと有名じゃない、可哀そうな魚。
みんなそれぞれ個性があって、美味しいです。だからみんな、勉強して、色んな魚を覚えて、食べてあげて下さい。
最後に披露された曲は「海の国」。
会場で気が付いた人は居たろうか?「せめて神頼み、世界はアレコレぇ」と、通常とは異なる歌詞を、この日は歌っていた森田釣竿氏。
変わらぬ日常があり、平和であるからこそ、毎日の食事も安心して食べられる。
そんな想いが、さりげなく Fish-1グランプリでの「海の国」には込められていた。
最後には「サ~カ~ナッ!サ~カ~ナッ!」のコール&レスポンスで大盛り上がりとなり、短いながらも、漁港ライブは無事終了した。
Set List
- 鰹 出港街道
- 魚食えコノヤロ音頭
- 海の国
※バンド「漁港」の楽曲は、配信等は以下リンク以外ではされておりません。YouTubeではいくつかの楽曲を聞く事が出来ます。
CDは、森田釣竿氏が店主を務める鮮魚 泉銀 店頭、及び 泉銀の通販Website 等にて購入する事が出来ます。
配信サイト OTOTOY 漁港ページ
https://ototoy.jp/_/default/a/9800
漁港 公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@user-fv5qf9yj6d
漁港Website
https://www.gyoko.com/
また、Onigiri Mediaにて掲載している不定期コラム「魚食えコノヤロー!」他、バンド 漁港などの記事一覧は、以下リンクよりアクセス頂けます。
https://onigirimedia.com/tag/gyoko/
鮮魚 泉銀
店舗情報
- 定休日:火・水 (不定休あり)
- 最新情報は森田釣竿氏のX(Twitter)にてご確認下さいませ。
- 営業時間
11時00分~17時30
(土・日を除く)
土曜日:8時00分~17時30分
日曜日:8時00分~14時00分 - 住所
千葉県浦安市堀江3丁目25−1 - Website
https://www.gyoko.com/ - 泉銀 / 漁港通販サイト
https://gyoko.thebase.in/ - 森田釣竿 X(Twitter)
@tsurizaomorita
来店が難しい方には通販サイトもございます。併せてご利用下さいませ。
バンド 漁港
プロフィール
1986年に結成され、2004年ユニバーサルミュージックよりメジャー・デビューも果たしているバンド・漁港(gyoko)。(正式表記は「港」が反転)
現在のメンバーは歌手・包丁担当で、鮮魚店・泉銀店主の森田釣竿氏と、ギター他担当の深海光一の2人。
日本古来の食文化・魚食を広めるべく、店舗はもちろん、様々なステージにて活動している。
漁港Twitter
https://twitter.com/pnlozwA9H3qkcTY
Fish-1グランプリ
国産水産物料理コンテスト
漁港のライブ終了後、せっかくだからと会場を散策したOnigiri Media取材班。
当日 Fish-1グランプリでは、国産水産物を使った様々な料理が提供されていました。
JF全国漁青連は「北海道のホタテ漁師焼き・鹿児島のツキヒガイ殻焼き・宮城のカキ酒蒸し」を一皿に盛った「漁師の浜焼き」を販売。
その他、前出した JF福島漁連ブースでは「ヒラメとメヒカリのから揚げ」、三陸わかめ共販推進委員会は「わかめスープ」、JF全漁連は「低未利用魚のつみれ汁」を提供していました。
また、お客様からの投票でグランプリが決まる「国産水産物料理コンテスト」では、選出された7つの料理がエントリー。
Fish-1グランプリ・出品料理一覧
https://www.pride-fish.jp/F1GP/2023/outline/
Onigiri Media取材班は、JF和歌山漁連「さくらびんちょう 食べてみてねセット」
JF和歌山漁連
「さくらびんちょう 食べてみてねセット」
JF兵庫漁連「鯛と紅ガニのゴマ漬け丼」、JF三重漁連・割烹田舎・尾鷲市・尾鷲市海面養殖振興協議会「“幻の高級魚”おわせマハタ丼」をチョイス。
JF兵庫漁連「鯛と紅ガニのゴマ漬け丼」
JF三重漁連・割烹田舎・尾鷲市・尾鷲市海面養殖振興協議会「“幻の高級魚”おわせマハタ丼」
写真はありませんが、Onigiri Media取材班カメラマンは戸倉SeaBoys (JFみやぎ)漁師考案・旬の味「戸倉っこかきドッグ」も持ち帰って、堪能したとのこと。
どれも新鮮で大変美味しく、他の料理を提供するブースも長蛇の列となる人気でしたが、投票の結果、グランプリに輝いたのは JF大阪漁連の「北大路魯山人も認めた 泉州真穴子の天丼」でした。
Fish-1グランプリ・グランプリ結果発表
https://www.pride-fish.jp/F1GP/prize.html
また、会場には魚に因んだ様々な体験ブースもあり、多くのお客様が楽しまれた様です。
さらに、2024年1月1日に起きた能登半島地震で、壊滅的な被害を受けた漁業施設の復旧等の支援を目的とした、街頭募金も実施されていました。
JF全漁連・2024年能登半島地震 JFグループ支援募金の実施について
平和な日常があるからこそ、海の幸も楽しめる。
Fish-1グランプリは、「魚の国 日本」を実感し、様々な海の幸を心ゆくまで楽しめる、正に「魚食え!コノヤロー!!」なイベントでした。