2月15日に 渋谷SPACE ODDで太田彩華との 2マンライブを開催する太田家。
アニメやゲーム、ドラマCD等にて声優として活躍する太田彩華が率いるバンド太田家(おおたや) は、全員が太田さん、全員が親戚?! と言う事になっているが、今回は初のツーマンライブを控えた彼らに、音楽的指向や第一印象について詳しく聞いた。
太田家の音楽的指向
https://onigirimedia.com/2020/02/03/otaya1/
昨年12月からレジェンドカバーシリーズと銘打ち、3か月連続で↑THE HIGH-LOWS↓の「青春」、ガガガSPの「卒業」、そして2月1日にはMONGOL800の「小さな恋のうた」のカバー・バージョンをリリースした太田家。
この選曲のルーツはどこにあるのか?まずはそれぞれの音楽的ルーツや指向について聞いてみた。
Dr・たけちゃん:バンドと言うかドラムを始めたきっかけは、ブルーハーツなんですよ。中学の時、友達がウチにブルーハーツの1stアルバムのCDを忘れていって、それを聴いたらいきなり「ドカン」と。雷に打たれたように。
ちょうど、その頃バンドをやろうって話もその友達と出ていて、それならブルーハーツやりたいって事で、ブルーハーツのカバーバンドを始めたって感じですね。
ちょうど、僕がそのアルバムを聴いてブルーハーツを知った1週間前に、彼らが解散してるんですよ。で、え!もう見られないの?とか思っていたら、その後に↑THE HIGH-LOWS↓を結成し、そのあとにクロマニヨンズになるんですが、ずっと好きでライブを観に行ったり、聴いてますね。
で、その流れでラフィンノーズ聴いたり、コブラ聴いたり、それから洋楽の方にいってピストルズとか、クラッシュとか、ラモーンズとかも聴いてって感じで高校生の頃は過ごしてました。
Gt・ERIKA様:私は初めてバンドに興味を持ったのは、ポルノグラフィティ、ギターに興味を持ったのもポルノグラフィティがきっかけです。あとは L’Arc-en-Cielとかですかね。
それまでは、アイドルのコンサートとかしか行った事がなかったんですが、高校1年生の時に、友達と初めてポルノグラフィティのライブを観に行って、ギターカッコイイなと。あと、ステージの上から見た景色ってどんなんだろう?って興味を持ったのも、そのライブでしたね。
ギタリストでは、ラクリマクリスティのHIROさんが一番憧れなんですが。高校時代とかは、ネオ・ビジュアル系とか良く聴いてました。
Ba/Vo・太田彩華:私はザ・青春パンクバンドって言うのが大好きだったんですけど、ガガガSPさんとか、銀杏BOYZさんとか。でも最初に買ったCDは大槻ケンヂさんの「踊る赤ちゃん人間」ですね。
一番最初に聞いていたのは、聖飢魔Ⅱさんとか、SEX MACHINEGUNSさんとか、親の影響で聴いてたんですけど。あとはアニソンとか。
Key・ひさおくん:音楽自体が好きなので、ジャンルを問わずなんですけど、学生時代はオヤジの影響もあったんで、フォークが好きでしたね。さだまさしさんとか聴いてました。
言葉が突き刺さってくる感じが好きでしたね。初めて買ったのはサイモンとガーファンクルの「Best of Best」なんですけど。「水曜の朝、午前3時」とか、学校の行きかえりとか、良く聴いてましたねぇ。
青春パンクの定義とは?
太田彩華が好きだと語った青春パンク。この青春パンク、彼女達の音楽性を表す時にも使われる言葉だが、彼らにとってどう言う音楽、定義なのか?少し堀り下げて聞いてみた。
太田彩華:刺さる、刺さらないは人それぞれなんですけど、私にとっては学生時代とかに、自分にぶっ刺さった曲とかは全部青春パンクと言うか…なんか、誰にでもちょっと思い当たる事と言うか…
(歌詞的な事?)そーですねぇ、難しいですね、哲学ですね。
たけちゃん:僕の、ある一つの解釈なんですけど、ブルーハーツってパンク・ロックなんですけど、優しいんですよね。
それこそ青春ロックの基盤に確実になってるモノだと思っていて、他のパンク・ロックとはやっぱり違うんですよね。ブルーハーツは「がんばれ!」って言っちゃうんで。
思春期のなんかイライラしている、モヤモヤしている時期、反抗期とかに味方になってくれると言うか、「学校なんか潰しちゃえよ!」じゃなくて、「俺もわかるよ」的なアプローチで問いかけてくれると言うか、そう言うのが僕にとっての青春パンクの在り方と言うか。
彼らが考える「青春パンク」とは、破壊行動や、現状に対する強い不満を主張した音楽と言うよりは、明確な主張や不満までには至らないけど、その手前でモヤモヤしている人や気持ちに寄り添ってくれる音楽や歌詞、それを青春パンクと定義している様だ。
誰もが強く主張したり、生きられる訳ではない。ハッキリと言葉に出来ないモヤモヤや、イライラに寄り添う歌詞であり、音楽。それらを彼らは聞いて育ち、そういった音楽をバンドで表現したいと思っている様だ。
そして、そう言った思いが、このバンドのふんわりとした優しさや、ほのぼのとした雰囲気を作り出していると、筆者は感じた。
末っ子リーダー 太田彩華
太田彩華と初めて会った時の印象を、それぞれのメンバーに聞いたところ「ハートが強い!」「ぶっ飛んでる」「不思議な空気感を持ってるな~」と言った声が上がった。
ERIAK:悪い意味じゃなくて、いい意味でなんですけど、絶対にこの子はクセが強めなんだろなぁ…と。
太田彩華:…そうなんですか。今もですか?
ERIKA:うん
太田彩華:あぁ~(苦笑)
ERIKA:それは今も変わらなくて、見た目は可愛いし、声も声優だけあって可愛いんだけど、中身はぶっ飛んでると言うか。そう言うところが面白いと言うか。
メンバー全員が「面白い」「不思議」「ぶっ飛んでる」と評価する太田彩華。そんな彼女が「一応」リーダーを務める太田家。
キャリアも、音楽的知識も他のメンバーと比べて一番浅い彼女だが、バンド内の関係性はどんな感じなのだろうか?
ひさおくん:やっぱり一番アイディアを持ってるし、太田家像みたいのもあるし、引っぱってくれてると思いますよ。
太田彩華:引っ張っていると言うか、そうですね….でも「これがやりたい!」とか言った事について、反対をされた事はないです。「あぁしたい、こうしたい」を叶えてもらっていると言うか。
太田家のバンド名とか、みんなで羽織を着てるんですが、それを決めた時も誰も反対しなかったし、和風な入場の曲とかもイメージを伝えて、話し合いながら、すり合わせていくと言うか….
どうやら太田彩華が出したアイディアに対して、それをバンド内で話し合い、実現するのが太田家のスタイルらしい。
彼女の良い意味でぶっ飛んでいる、ユニークなアイディアを、他のメンバーが楽しみながら具現化する。そう言う意味で太田彩華のと言うのは、メンバーの中でも一番若く、キャリアも浅いけれど、その情熱やアイディア、エネルギーでバンドを牽引する存在、つまり「末っ子リーダー」的な存在である様だ。
太田彩華:実生活の中では、兄弟とか親戚とか合わせても、自分が長女と言うか。だから初めて自分が一番下で「あれやりたい、これやりたい」みたいな事を言えてうれしいですね。
それを自由に言えるメンバーと言うか。聞いてもらおう!って思える存在です。
みんなで集まると、良くラーメンを食べると言う太田家。豚骨でも、なんでも好き嫌いなく、その土地のラーメンを一緒に食べるとの事。(ひさおくんは魚介系が好き)
メンバー同士、強い主張を戦わせると言うよりは、お互いに思いやりながら、アイディアを出しあいながら、気負わず、楽しみながら音楽をしていると言う、非常に癒し系な、親戚感溢れるバンド太田家。
レジェンドカバーを経て見つけたと言う太田家らしさを、2月15日 ツーマンライブ「太田まつり」で、 どんな形で見せてくれるか?非常に楽しみである。
「太田まつり」 ライブ・スケジュール
開催日:2020年02月15日(土)
会場:渋谷SPACE ODD
住所:渋谷区猿楽町2-11 氷川ビルB1・B2
時間:開場16:00・開演17:00
【チケット】
オールスタンディング・4,000円(税込)
【チケット購入サイト】
https://www.funity.jp/tickets/muetike/show/OA2manlive/1/1/
【出演者】
太田彩華:Gt ERIKA/Key 佐々木久夫/Ba 佐々木ツヨシ(ex.太陽族)/Dr 竹村忠臣
太田家:Vo&Ba 太田彩華/Gt 太田ERIKA様/Key 太田ひさおくん/Dr 太田たけちゃん
太田家・リリース情報
2020年2月1日・配信リリース「小さな恋のうた」(MONGOL800 カバー)
2020年1月1日・配信リリース「卒業」(ガガガSP カバー)
2019年12月1日・配信リリース「青春」(↑THE HIGH-LOWS↓ カバー)