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満洲シャーマニズムの深淵を探求するドキュメンタリー映画「天空のサマン」7月21日よりUPLINK吉祥寺にてロードショー

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2016年公開映画「ロスト マンチュリア サマン」を手掛けた金 大偉が、再び中国東北を訪ね、残存する最後のサマン儀式を巡る満洲シャーマニズムの深淵を探求するドキュメンタリー映画「天空のサマン」を制作。2023年7月21日よりUPLINK吉祥寺にてロードショー 他、全国にて順次公開される。


ドキュメンタリー映画
「天空のサマン」

「天空のサマン」予告編90秒

中国史上最も広大な領土を誇った最後の王朝である清帝国。

坂本龍一が出演、音楽を手掛けたことでも知られる、ベルナルド・ベルトルッチ監督の映画『ラストエンペラー』では、絢爛豪華な宮廷文化が描かれ、強いイメージを残した。

この清帝国を築いたのが満洲族。しかし、現在の人口は約 1,100 万人。

消滅の危機にある文化遺産の1つとも言われる「満洲語」をネイティブで話せる人は、もはや 10数名となった。

また、彼らの信仰であるシャーマニズムの伝統「サマンの儀式」や祭りも、限られた僅かな村に残るばかりとなった。そこでは、サマンたちが次世代へ繋ぐ祈りが行われている。

この作品は、満洲人の父と日本人の母を持ち、音楽家でもある金 大偉監督自身がカメラを手に、失われゆく貴重な満洲文化の伝承に奮闘する人々の姿を追い求め、中国各地を旅する。

壮大な自然、儀式でサマンが天に祈る姿、神聖な境界へと導く太鼓のリズム。皆が感謝に満ちる瞬間。生き生きとした神歌や踊り。受け継がれた精神を語る穏やかな表情も映し出す。

Website
https://www.shaman-heaven.com/

予告編 フルバージョン

「天空のサマン」
公開スケジュール・作品情報

公開スケジュール

他、順次全国にて公開予定。上映時間他については各映画館サイトにて、公開情報については「天空のサマン」Websiteにてご確認下さいませ。

作品情報

  • 制作:日本/2023年
  • 時間:118分 (劇場上映版)
  • 使用言語:満洲語/中国語
  • 字幕:日本語/英語/中国語/フランス語、
  • 制作スタッフ
  • 監督/音楽/撮影/構成/製作
    金 大偉
  • 特別企画顧問
    能澤壽彦
  • 制作顧問
    易穆察・乃昌
  • 特別顧問
    七沢賢治
  • 撮影 / 写真
    山本桃子
  • 編集
    菅井康博
  • 英語翻訳
    ブルース・アレン
  • 中国語翻訳
    劉茜懿
  • 満洲語翻訳
    堅強
  • フランス語翻訳
    カンタン・コリーヌ
  • 音楽協力
    韓萧寒、Hagi、岩崎裕和 他
  • ナレーション
    金 大偉
  • 宣伝美術
    千葉健太郎
  • 協賛
    データム・グループ、一般財団法人和学研究助成財団 藤原書店、精神圏資料・能澤文庫、ティーセラピースタジオ芸術教育学研究所、NPO 法人ビ・ライトギャラリーカフェ アルル 他
  • 協力
    ミディ レコード、関東学院大学 人間共生学部 共生デザイン学科、一般社団法人 TOURI ASSOCIATION、東放学園映画専門学校 プロモーション映像科、和器出版、ユング心理学研究会、TAII Project Music Collection 他
  • 特別協力
    藤原良雄、楠木賢道、宮脇淳子、鎌田東二、七沢久子、黒川五郎、承志、関治平、瓜勒佳氏一族、鍚克特哩氏一族 他
  • 協賛
    榊原正明、愛新覚羅ゆうはん、秋 薫里、村上依久子、井川輝江、高畠克子、川村紗智子
  • 協力
    大倉正之助、荻原眞子、切通理作、佐々木 愛、赤坂真理、大藏 博、久保智之、海老根秀之、簡 憲幸、中村正人、杉浦美代子、萩原崇弘 他
  • 企画/制作/配給
    TAII Project
  • Website
    https://www.shaman-heaven.com/

監督/音楽/撮影/製作
金 大偉 コメント

金 大偉

本作品は、前作『ロスト マンチュリア サマン』(2016)に引き続き、現存する満洲サマンたちの思いや考え方について記録し、再び彼らが天神へ祈るために行った貴重な儀式の模様をカメラに収めることができた。

その代々受け継がれてきた伝統儀式は、満洲族の魂や精神であり、自己再生へのアプローチであり、失われゆく文化を守るための意志でもあったに違いない…と思った。

私はできる限り、その儀式の流れを追って撮影し、その記録を映画に納めていった。

満洲の伝統文化を求めて、約9年間の時間を経て、様々な困難を乗り越えて、ついにこの映画が完成した。

大きな視点から見れば、私の内面も大きく変化したのであろう。失われゆく満洲サマンの世界や失われゆく満洲語の世界において、もう二度と撮れない貴重な映像を撮影出来たことによって、自分の存在意味及び民族の存在意味と在り方が段々見えてくる。

また映画の中で使用されている音楽は、現地でサマンたちの神歌や子守唄のパーツを録音し、再構成や再作曲によって新しい楽曲が生まれた。ある意味で未来へと繋がり、文化の伝承作業を果たすことが出来たと思う。

こうして、失われゆく満洲シャーマニズムを辿る旅を通して、映画の制作全体を通して、作品の中に、私の思いだけではなく、参加した全ての人々の思いをも込められている。

作品を制作すること自身は、一種の共同体の融合であり、調和と共存と共生の行為であり、多くの異文化を理解するための重要な手掛かりであるとも言える。

カオスと化した先の見えないこの時代に、満洲サマン文化だけではなく、ユーラシア大陸全体の視野からみれば、サマンの伝統文化が変容し、失われつつあるのだ。

それでも微かに、天と人間を繋ぐサマンの力が残っているようにも見える。

天空の光が煌めく中において、人々が幸福のため、天空の神々や先祖から啓示を受ける時に、満洲サマンの最後の祈りが見えてくる。あるいは最後の魂の叫びが聞こえてくる。

金 大偉 プロフィール

金 大偉(Kin Taii)は中国遼寧省生まれ。父は満洲族の中国人、母は日本人。

来日後、独自の技法と多彩なイマジネーションによって音楽、映像、美術などの世界を統合的に表現。近年はアジアをテーマに音楽や映像作品を創作するほか、映像空間インスタレーション展示、絵画展、ファッションショー及び映画の音楽制作、演劇舞台の演出、国内外にて音楽コンサートやイベントを行い、様々な要素を融合した斬新な空間や作品を創出している。

音楽CD:『Waterland』(’97)、『新・中国紀行』(’00)、『 龍・DRAGON 』(’00)。

また中国の納西族をテーマにした『TOMPA東巴』(’03〜’07)シリーズ3枚を発売。

東日本大震災への祈りの組曲『念祷 nentou』(’11)、『冨士祝祭〜冨士山組曲〜』(’14)、『鎮魂組曲』(’16)、『鎮魂組曲2 東アジア』(’17)、『マンチュリア サマン』(’18)など22枚リリース。

自身の表現世界の流れや創作への思想などをまとめた著書『光と風のクリエ』(’18)がある。

映画、映像監督作品:『回生』(’00)、『しゅうりりえんえん』(’03)、『海霊の宮』(’06)『水郷紹興』(’10)、『花の億土へ』(’13)、『ロスト マンチュリア サマン』(’16)、『シマフクロウとサケ』(’21)、『天の億土』(’22)、アイヌ文化と精神をテーマに『大地よ』(’23)失われゆく満洲文化をテーマに『天空のサマン』(’23)など多数。

映画祭関連
ロスト マンチュリア サマン』(2016 度作品) 
Ethnografilm 2017(フランス パリ) 正式招待作品
Asian Film Festival 2017(スペイン バルセロナ) オープニング正式招待作品

金大偉 Website
http://kintaii.com

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おにぎり1号・Tomoko Davies-Tanaka
Onigiri Media メイン・ライター おにぎり1号こと Tomoko Davies-Tanaka (Team Little-Big) は、フリーランスPRエージェント。海外⇔国内、英語⇔日本語業務を中心に、スモールビジネスのPR業務のサポート他、コーディネーションやブッキングも行っています。 インタビュー記事 https://ledgeweb.com/740/