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映画『由宇子の天秤』春本雄二郎監督が活弁シネマ倶楽部に登場

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“映画を語る”配信番組「活弁シネマ倶楽部」に、劇場デビュー作『かぞくへ』が高い評価を得た春本雄二郎監督が初登場。超情報化社会を迎えた現代社会が抱える問題や矛盾を、真正面から炙り出した衝撃作である春本監督の新作『由宇子の天秤』について、2時間以上に及ぶ熱いトークを繰り広げる。番組MCは映画評論家の森直人。


映画『由宇子の天秤』

正しさとは何なのか?「女子高生いじめ自殺事件」を追うドキュメンタリーディレクターの由宇子は、父のある衝撃的告白によって究極の選択を迫られる…

あらすじ

3年前に起きた女子高生いじめ自殺事件を追うドキュメンタリーディレクターの由宇子は、テレビ局の方針と対立を繰返しながらも事件の真相に迫りつつあった。

そんな時、学習塾を経営する父から思いもよらぬ「衝撃の事実」を聞かされる。大切なものを守りたい、しかしそれは同時に自分の「正義」を揺るがすことになるーー。

果たして「“正しさ”とは何なのか?」。常に真実を明らかにしたいという信念に突き動かされてきた由宇子は、究極の選択を迫られる……。

ドキュメンタリーディレクターとしての自分と、一人の人間としての自分。その狭間で激しく揺れ動き、迷い苦しみながらもドキュメンタリーを世に送り出すべく突き進む由宇子。彼女を最後に待ち受けていたものとはーー?

2021年9月17日(金)渋谷ユーロスペース他全国順次公開
https://bitters.co.jp/tenbin/

キャスト他

活弁シネマ倶楽部
『由宇子の天秤』

この活弁シネマ倶楽部・収録回を「非常に重要な回」と口にする番組MCで映画評論家の森直人 。

まず『由宇子の天秤』について、「要注目の大大大大大傑作」と紹介。「ベルリンのコンペティション部門でグランプリでも納得の作品だと思います」とまで大絶賛する。

いつもであれば当番組は基本として“完全ネタバレ”のトークをするものとなっているが、今回は前半に“ネタバレなし”のトークを、後半に“ネタバレあり”のトークを展開する構成となっている。

本作は、超情報化社会を迎えた現代社会が抱える問題や矛盾を、真正面から炙り出した衝撃作。

女子高生いじめ自殺事件の真相を追うドキュメンタリーディレクターの由宇子が、父から“衝撃の事実”を聞かされ、究極の選択を迫られることになるというものだ。

練り上げられた脚本に、俳優たちの魂のぶつかり合い、そして映画のラストが観客に突きつける問いが、べルリン国際映画祭をはじめ世界中の映画祭を席巻しているところ。

『火口のふたり』などの瀧内公美が主人公の由宇子を演じ、その父役に光石研、物語のゆくえを左右する重要なポジションに『佐々木、イン、マイマイン』の河合優実や、『かぞくへ』の梅田誠弘が配されている。

また、長編アニメーション『この世界の片隅に』の片渕須直監督がプロデューサーとして参加。大きな注目を集める座組となっている。

初登場
春本雄二郎監督

この『由宇子の天秤』の脚本執筆を開始したのは2014年のことで、本作をデビュー作にしたいと考えていたのだという春本監督。

実際に起こった事件から着想を得て企画を立ち上げたらしい。

ある小学校のいじめ自殺事件です。加害者の父親の方と同姓同名のまったく無関係の方が、名前が一緒というだけで間違ってインターネット上に名前を上げられてしまい、ネットリンチされてしまうということがありました。

そうやって一般の人の日常を一瞬にして破壊してしまう人たちの無邪気さに怖さを感じたんです。

そこで逆に、情報を扱うプロフェッショナルが、自分の正義を疑わない者たちの代表であるドキュメンタリーディレクターが、もし石を投げられる立場になったらどうなるだろう?というところから始まりました

春本監督

テレビ業界でも活動経験のある春本監督。自身の経験が由宇子というキャラクターには反映されているようだ。

フィクションとノンフィクションの違いはあれど、自分たちが番組を通して社会的に訴えたいことがあっても、『それでは成立しない』『番組的にはこういうことを言って欲しい』だとか、表現が歪んだり削られてしまうことをフィクションの世界でさえ体感してきました。

これはノンフィクションの世界でもあるんじゃないかと。取材をしていたら見えてきたましたね

春本監督

と監督は語る。続けて、主人公を女性にした理由に関しても、多少のネタバレを含みながら明かしている。

監督の話にMCの森は「パズルのような本当に緻密な脚本なので、一つのことがズレると、ほかのどこかがズレてしまうという作りになっていますよね」などと言葉を添えている。

春本雄二郎監督
プロフィール

1978年生まれ。神戸市出身。日大芸術学部映画学科卒業。初監督長編映画『かぞくへ』は、第29回東京国際映画祭に公式出品され、第23回フランス・ヴズール国際アジア映画祭では、NETPAC賞(最優秀アジア映画賞)など3冠受賞。

ドイツ、オランダ、韓国の映画祭でも上映され、2018年に全国12館で劇場公開される。2019年、第33回高崎映画祭にて新進監督グランプリを受賞。

2018年に、独立映画製作団体『映画工房春組』を立ち上げ、「映画監督と市民が直につながった映画製作」を掲げ、活動をスタート。

2020年、自身が脚本・監督・プロデュースする第2回長編映画『由宇子の天秤』を映画工房春組の第一弾製作として、完成。同作は、世界三大映画祭の1つ、第71回ベルリン国際映画祭のパノラマ部門にノミネートされる。

また、第25回釜山国際映画祭、新人監督コンペティション部門では最高賞ニューカレンツアワードを受賞。中国の巨匠ジャ・ジャンクー設立の平遥国際映画祭では日本人として初となる審査員賞と観客賞の2冠達成。第21回東京フィルメックス、コンペティション部門にも選出され、学生審査員賞を受賞する。

現在も同作を海外映画祭にエントリーしながら、第3作目の製作準備を始めており、自身が開催するワークショップで出演する俳優を幅広く求めている。

https://twitter.com/Filmmaker_Hal/status/1431610070920404993?s=20
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おにぎり1号・Tomoko Davies-Tanaka
Onigiri Media メイン・ライター おにぎり1号こと Tomoko Davies-Tanaka (Team Little-Big) は、フリーランスPRエージェント。海外⇔国内、英語⇔日本語業務を中心に、スモールビジネスのPR業務のサポート他、コーディネーションやブッキングも行っています。 インタビュー記事 https://ledgeweb.com/740/