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特集:ギター、ベース、ドラム、そして馬頭琴にバラライカ?!注目のモンゴリアン・メタルバンド Nine Treasures

馬頭琴と言う楽器をご存じだろうか?「スーホの白い馬」と言うお話を通じて名前だけは聞いたことがあると言う人も居るだろう。馬頭琴は草原のチェロとも呼ばれるモンゴル民族の伝統楽器である。 モンゴル語ではモリンホール(モンゴル語表記: Морин хуур : 意味・馬の楽器 / 英語表記: Morin khuur)と呼ばれている馬頭琴は、 名前の通り楽器の棹の先端部分が馬の頭の形をしている。その馬頭琴等を含んだロックバンドが、 日本でも最近ネットを中心に注目を集めている。



モンゴリアン・メタルとは?

ヘヴィメタルのサブジャンルに、世界各地の民俗音楽=フォークとヘヴィメタルを融合させたフォークメタルと言うジャンルがある。その中でもモンゴル民族の伝統音楽と楽器を、ヘヴィメタルと融合させたのがモンゴリアン・メタルである。
ニューヨークを拠点に活動、2019年6月にフロントマンであるネイチャー(Nature Ganganbaigal) が惜しくも死去してしまった Tengger Cavalry(テンガー・キャバリー) や、2018年11月にYouTubeで公開されたミュージック・ビデオ Wolf Totemが1900万回再生されている The Hu(ザ・フー)などが日本でも知られている。

Nine Treasures(九宝・ナイントレジャーズ)

日本でもその存在が多くの人に知られつつあるモンゴリアン・メタル。その中でも前出のTengger CavalryやThe Huに続き、現在注目を集めているのが中国・内モンゴル自治区出身のバンド Nine Treasures(九宝)である。


馬頭琴やバラライカも含むユニークな楽器構成

メンバーは ベース・ヴォーカルのアオゲル(敖瑞峰/Orgil)、 ヴォーカル・ギターの アスハン(阿斯汗/Askhan Avagchuud)、元Tengger Cavalryでドラムのディンカイ(丁凯/Ding Kai)、馬頭琴のチョウカ(朝克/Tsog)、そしてロシアの楽器として知られるバラライカを演奏するサイナ(赛娜/Saina) の5名。2010年に結成し、これまでに3枚のアルバムを発表。世界各国のフェスに出演しており、 2017年には愛知県豊田市・豊田大橋下千石公園で開催された 橋の下世界音楽祭 SOUL BEAT ASIA 2017にも出演している。 因みにバラライカのサイナは日本に在住していた事もある。

「モンゴリアン・メタルで馬頭琴奏者が居るのはわかるけど、なぜバラライカ?」と思う人も居るだろう。実はモンゴル民族は、首都がウランバートルのモンゴル国は基より、中国・内モンゴル自治区、そしてロシア連邦を構成する共和国の一つであるブリヤート共和国にも多く住んでいる。つまりロシアの楽器であるバラライカも、モンゴル文化に全く関係ないわけではないのだ。馬頭琴とバラライカが加わる事により、独特の響きと力強さ、フォーク・メタル色がさらに強調されたNine Treasuresのサウンドは、Spotify他主要配信サイトでも聴く事が出来る。

Nine Treasures Website他

Facebook https://www.facebook.com/ninetreasuresofficial
Myspace https://myspace.com/ninetreasures
Bandcamp https://ninetreasures.bandcamp.com/
Twitter https://twitter.com/NineTreasures

China Dream Motor Vehicle Festival

さらにNine Treasuresは先日 Onigiri Mediaでも取り上げた、2019年10月1~7日の1週間に渡り内モンゴル自治区で開催された巨大フェス「China Dream Motor Vehicle Festival」にも出演している。残念ながら日本からフェスに出演したアートロック・バンドKAO=Sとは、Nine Treasuresの出演日が異なっていたのでその雄姿はレポートされていないが、どの様なフェスだったかはKAO=Sのリーダー山切氏による以下記事にてお読み頂けるので、併せてぜひチェック頂きたい。

特集:KAO=Sメンバーによる特別ツアーレポート!CHINA DREAM in 中国・内モンゴル自治区2019年10月1~7日の1週間開に渡り、中華人民共和国内モンゴル自治区通遼で開催された巨大フェス「China Dream Motor Vehicle Festival 」に出演した日本のアートロック・バンドKAO=S(カオス)のリーダー山切修二氏による特別ツアーレポート!...

現代に蘇るモンゴル文化

日本では「スーホの白い馬」の印象もあり、優しい音色のイメージが強い馬頭琴だが、チンギス・ハンの子孫でモンゴル文化を伝承した重要な人物であり、馬頭琴奏者としても知られるチ・ボラグ氏が作曲した、雄大な草原を力強く駆け抜ける沢山の馬をイメージした楽曲「万馬の轟」がある様に、非常に野性的な楽器でもある。壮大でありながら何処か懐かしさも感じさせるメロディを、馬頭琴等の民俗楽器とヘヴィメタルを融合させた力強いサウンドでアレンジし、モンゴル文化を現代に蘇らせるモンゴリアン・メタル、そしてNine Treasures。これからも要注目である。

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Team Little-Big
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フリーランスPRエージェント 海外⇔国内、英語⇔日本語業務を中心に、スモールビジネスのPR業務のサポート他、コーディネーションやブッキング、時々ライター業も行う。 インタビュー記事:https://ledgeweb.com/740/