音楽

川渕かおり / 山切修二のロック・ユニット KAO=S 12月2日ワンマンライブ「A LIGHT IN CHAOS」レポート【特集】

2020年12月2日、川渕かおりと山切修二のロック・ユニットKAO=S (カオス)が、東京での1年ぶりのワンマンライブ「A LIGHT IN CHAOS」を吉祥寺 STAR PINE’S CAFEで開催した。

和楽器奏者中心の天照、そして月詠と名付けられたバンド形式のステージを、各回50人限定・完全入れ替え制で、1晩で開催。それぞれ独自の世界観を繰り広げた。Onigiri Mediaでは、写真を中心としたレポートを今回はお届けする。


天照ステージ

All photos by Kaoriko “ossie” Hanawa
Reported by Tomoko Davies-Tanaka

18時15分、オンタイムでスタートした天照ステージ。

和楽器中心の構成との事で、ステージ上にはサポートの三味線奏者神井大治、パーカッショニスト齋藤SAMMY慧、そしてKAO=Sの山切修二(アコースティック・ギター)が、まずは登場。

本編でも話していた事だが、KAO=Sは2020年1月ドイツでの単独公演後、観客を前にしてのライブを今年は行っていない。

神井とSAMMYは、1月のドイツ公演にも同行しているため、それ以来の有観客ライブを行うのには、安心の布陣だ。

最後に登場した川渕かおりは、2018年2月に負った左膝前十字靭帯断裂の手術にて埋め込まれたボルトを、抜釘する手術から10日後のステージとなる。

しかし登場時、彼女の手には松葉づえは無く、そのステージの感触を楽しむ様にしっかりした足取りでステージ中央に進み出て、ハードなナンバーである「Chaos」を、力強い声で歌い始めた。

天照ステージ 前半セットリスト

  • 1. Chaos
  • 2. 松明
  • 3. 黒田節
  • 4. 荒城の月

挨拶なども挟みつつ、ハードなナンバーが続いた前半3曲目「黒田節」を歌った後、川渕は一旦ステージ裏へ。

4曲目には山切の力強く、かつ伸びのあるボーカルが楽しめるKAO=Sステージではお馴染みのカバー「荒城の月」が演奏された。

琴奏者・大川義秋(ゲスト)

「荒城の月」終了後、三味線奏者の神井と入れ替わりで登場したのは、今日のゲストの琴奏者・大川義秋。

和楽器集団「桜men」のメンバーである大川は、KAO=Sライブでの共演は今回が初となるが、KAO=Sも開催当初から出演している、ドイツで毎年夏に開催されている日本文化交流イベント「MAIN MATSURI」にて、2019年にステージを共にしている。

さらに、今年はコロナ禍によりドイツに行く事は叶わなかったが、山切が作曲したMAIN MATSURIのテーマ曲「結う YU」を、今まで同イベントに出演した出演者でレコーディング。そちらにも大川は参加している。

琴奏者・大川義秋の紹介後、登場した川渕は「荒城の月」の後半で本来は登場して、披露する予定だった「破邪の剣」をここで披露。

「衣装を着替えて、走ってステージに登場する予定だったが間に合わなかった」と笑顔で話す川渕や、それを見守るメンバー達のリラックスしたやり取りから、今日のステージを全員が、肩の力を抜いて楽しんでいる事が感じられた。

天照ステージ後半セットリスト

  • 5.ねあん
  • 6.アメノヌボコ
  • 7.旅の唄
  • 8.幻
  • 9.桜の鬼

しっとりとしたナンバーである「ねあん」に、華やかな琴の音が加わり、新たな世界観が繰り広げられた。

続く「アメノヌボコ」は、川渕がいつも身に着けているネックレスの剣のヘッドをデザインした、宝飾デザイナーの那須 勲氏が書いた詩に、KAO=Sが曲をつけたナンバー。

イザナギとイザナミによる国産み神話を彷彿とさせる、山切と川渕の掛け合いが印象的な曲だ。

7曲目の「旅の唄」で三味線奏者の神井大治も再び登場。

8曲目のポップナンバー「幻」の後に披露されたのは、KAO=Sの代名詞的な曲でもある「桜の鬼」

万全な状態では無い中での演舞ではあるが、川渕は「今日は、今日でしか出来ないパフォーマンスをお見せする」と力強く宣言。

その鬼気迫る「生と死」「喪失から再生」の様子を写真にて御覧頂きたい。

天照ステージ セットリスト

  • 1. Chaos
  • 2. 松明
  • 3. 黒田節
  • 4. 荒城の月
  • 5.ねあん
  • 6.アメノヌボコ
  • 7.旅の唄
  • 8.幻
  • 9.桜の鬼
  • アンコール:桜香る

アンコール「桜香る」にて、約1時間半の「天照ステージ」は無事幕を閉じた。

天照ステージ
サポート&ゲストミュージシャン

三味線奏者 神井大治 (写真向かって右)/ パーカッショニスト齋藤SAMMY慧 (写真向かって左)・ゲスト:箏奏者 大川義秋 (写真中央)

KAO=S

Website
https://www.kaos-japan.net/

月詠ステージ

川渕かおり主演 ショートフィルム
「追憶 chaotic recollection」

20時30分に始まったバンド構成の「月詠ステージ」だが、ステージ上には大きなスクリーンが…

川渕かおり主演のショートフィルム「追憶 chaotic recollection」の全編が、まずは上映された。

本作品は、幾度のMTV JAPAN受賞歴を持つ映像ディレクター野田智雄氏が、2年にわたり川渕かおりを撮影、2020年 今年 完成させたショートフィルムになる。

記憶を巡るストーリーと、息をのむほど美しい景色の映像。そしてラスト..観客から「アッ…」と言う声が漏れた事のみ、ここではお伝えしておく。

そしてスクリーンが上がり、始まったのは「追憶 chaotic recollection」でも使用されている「狐火」。

サポートミュージシャン大越王起也によるエレキギター、勝矢匠のベース、菊嶋亮一のドラムが、楽曲をドライブする。

川渕は「天照ステージ」の疲れも見せず、いきなりトップギアで歌い始めた。

月詠ステージ前半セットリスト

  • 1.狐火
  • 2. 松明
  • 3. 地割れ
  • 4. 舞夢

たたみかける様なナンバーが続く前半・川渕は「天照ステージ」では立ちっぱなしであったが、流石に「月詠ステージ」では、椅子に座って歌うシーンも見受けられた。

しかし、椅子の上でも身体を揺らし、腕を伸ばしエネルギッシュに歌い続ける。

東京での有観客によるライブは、昨年12月渋谷で行ったライブ以来との事だが、バンドメンバーとも1年ぶりのステージとは思えない程の息の合った演奏が続く。

昨年12月19日、マウントレーニアのステージで披露した新曲「Time After Time(仮)」も1年ぶりの演奏と川渕が紹介すると、山切が「1年ライブやってないからね」と冷静に突っ込み会場の笑いを誘っていた。

ライブレポート:KAO=S(カオス)、渋谷マウントレーニアホールでの1年ぶりのライブ「Unite in Chaos」を開催!日本刀を使ったパフォーマンスなど、和のテイストを盛り込んだアート・ロックバンドKAO=S(カオス)が、2019年12月19日にライブ「Unite in Chaos」を、渋谷マウントレーニアホールで開催した。 和楽器、中国、モンゴル、世界各国の様々な楽器や文化が混じりあう、 総勢10名による多様かつ迫力満載のライブを今回はレポートする。...

月詠ステージ後半セットリスト

  • 5. Time After Time(仮)
  • 6. アメノヌボコ
  • 7. CHAOS
  • 8. AMRITA
  • 9. KAGUYA

バンドバージョンの「アメノヌボコ」そして「CHAOS」と、イザナギとイザナミの神話をモチーフにした楽曲が続く。

「CHAOS」の後は、山切のアコースティックギターに乗せて川渕が即興でメロディをつけながら、「AMRITA」を紹介。

因みにこの「AMRITA」のミュージックビデオは、ステージ冒頭で上映されたショートフィルム「追憶 chaotic recollection」を制作した野田智雄氏が手掛けている。

川渕による「破邪剣舞」披露の後は、こちらも1年ぶりのパフォーマンスとなる新曲「KAGUYA」が演奏された。

月をテーマにした新曲「KAGUYA」で、月詠ステージのメインパフォーマンスは終了した。

月詠ステージ セットリスト

  • 1. 狐火
  • 2. 松明
  • 3. 地割れ
  • 4. 舞夢
  • 5. Time After Time(仮) 
  • 6. アメノヌボコ
  • 7. CHAOS
  • 8. AMRITA
  • 9. KAGUYA
    (アンコール)
  • 10・世界の朝
  • 11・桜香る

アンコールでは白のパンツスーツで登場した川渕。

これに先駆けて山切から、突然襲ったコロナ禍の中で、表現者として活動していく事の難しさ、だからこそ今夜のライブでファンと会えたことの喜び、さらに、これは「天照ステージ」でも語られた事だが、今日のライブを実現してくれた吉祥寺Star Pine’s Cafeスタッフへの感謝の言葉が述べられた。

「世界の朝」そして「桜香る」が演奏され、約1時間半の月詠ステージ、そして1晩2公演と言うユニークなスタイルの、KAO=Sワンマンライブ「A LIGHT IN CHAOS」の幕は下りた。

月詠ステージ
サポートミュージシャン

エレキギター 大越王起也 (写真向かって右)、ベース 勝矢匠(写真向かって左)、ドラム 菊嶋亮一(写真中央)

KAO=Sの次のライブがいつか、それはまだ誰も、何とも言えないが、必ずやコロナ禍が収束した後には、新たな地平を見せてくれる事は間違いないだろう。

さらに、それまでの間にも様々な事を彼らは計画している様なので、楽しみに待っていて欲しい。

なお、KAO=Sの最新情報については、彼らのソーシャルメディア等にて発信されるとの事なので、まだフォローされてない方は要チェックだ。

KAO=S Social Media

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おにぎり1号・Tomoko Davies-Tanaka
おにぎり1号・Tomoko Davies-Tanaka
Onigiri Media メイン・ライター おにぎり1号こと Tomoko Davies-Tanaka (Team Little-Big) は、フリーランスPRエージェント。海外⇔国内、英語⇔日本語業務を中心に、スモールビジネスのPR業務のサポート他、コーディネーションやブッキングも行っています。 インタビュー記事 https://ledgeweb.com/740/