ロック・ユニット KAO=S 新曲「アメノヌボコ」を配信リリース、MV公開記念特別インタビュー

『攻殻機動隊 SAC_2045』の草薙素子や、ゲーム「ファイナルファンタジー」等のモーションアクターを務める他、剣舞師や女優としても活躍している川渕かおりと、シンガー/ギタリストの山切修二の2人によるロック・ユニット KAO=S。

彼らが、2021年11月14日新曲「アメノヌボコ」を配信リリース。ミュージックビデオも公開した。11月21日には久しぶりのライブを昼夜2回公演で行うKAO=Sの特別インタビューを、今回はお届けする（特集）

Contents

1 KAO=S アメノヌボコ
2 アメノヌボコミュージックビデオ
3 KAO=S 特別インタビュー
4 11月21日開催ライブ「解放宣言」
- 4.1 昼の部【アコースティック宣言】STAGE　
- 4.2 夜の部【バンド宣言】STAGE　
5 KAO=S プロフィール
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KAO=S
アメノヌボコ

KAO=S の最新曲「アメノヌボコ」が、2021年11月14日各種配信サイトにてリリース、11月17日にはミュージックビデオも公開された。

アメノヌボコ / 天沼矛とは、日本神話に登場する矛（ホコ・槍や薙刀の前身となった長柄武器）の事。※天沼矛は天沼の矛/天之瓊矛/天瓊戈の表記もある。

ある時、神々は下界に新しい国を造ることをご相談になられました。

そこで伊邪那岐命(いざなぎのみこと)・伊邪那美命(いざなみのみこと) の二柱の神さまに国作りを命じられ、天の沼矛という矛を授けられました。
二柱の神さまが、天の浮橋という大きな橋の上に立ち、下界の様子を眺めてみますと、国はまだ水に浮いた油のように漂っていました。
さっそく二柱の神さまは、神々より授けられた矛を海水の中にさし降ろすと、海水を力いっぱい掻き回し始めました。
しばらくして矛を引き上げてみると、どうでしょう、矛の先より滴り落ちる潮が、みるまにも積もり重なって於能凝呂島（おのごろじま）という島ができあがりました。
（国生み / 神社本庁サイト）

リリース情報

タイトル
アメノヌボコ
アーティスト
KAO=S
リリース日
2021年11月14日
リリース形態
デジタル配信
レーベル
D･I･O エンターテインメント
配信リンク
https://linkco.re/c5cbnbH9

KAO=S / アメノヌボコ

収録曲

アメノヌボコ
アメノヌボコ
Instrumental version
アメノヌボコ feat Hagi
Hagi Remix
アメノヌボコ feat Hagi
Hagi Remix Instrumental version
CHAOS
CHAOS
Live at BLOOMOON, TOKYO, 2020

楽曲制作クレジット

作詞
那須勲
作曲
山切修二
編曲
Hagi

アメノヌボコ
歌詞

アメノヌボコ
ミュージックビデオ

KAO=S
特別インタビュー

2020年12月ライブより
Photo by Kaoriko “ossie” Hanawa

ーーまずは、2021年11月14日に配信リリースされたEP収録の新曲「アメノヌボコ」ですが、楽曲は以前からライブ等にて演奏されていたとの事。この曲は、いつ頃制作された楽曲ですか？また制作されたきっかけや背景も教えて頂ければ幸いです。

宝珠悉皆師の那須勲さんによるアクセサリー作品「アメノヌボコ」と、那須さん自身の詩をモチーフとして、2019年に作った曲です。

氏のジュエリー作品群は、日本の神話の世界観を描いた本当に美しいもので、作品の一つ一つにご自身が書き添えられた詩は、時空を超える想像力を掻き立ててくれます。

ジャパニーズ・アート・ロックを標榜してきたKAO=Sと、那須さんの出会いは必然に感じてまして、ヴォーカリスト/剣舞師の川渕かおりも、那須さんの「アメノヌボコ」を何年も前から身につけてますし、私もずっとその素晴らしい詩に曲を付けたいと思ってました。

2012年に初めて那須さんにはお会いしたのですが、その出会いから９年を経て、那須さんの芸術作品と私達の音楽のコラボレーションを世に発表する事ができて感無量です。

2020年12月ライブより
Photo by Kaoriko “ossie” Hanawa

ーー今回の楽曲やＭＶは、どんなコンセプトで制作されたモノなのでしょうか？

那須さんの書かれた詩は “国生み” がテーマで、最後に引用されている「君が代」の詞に繋がっていく壮大なものだったので、その詩の内容を伝えるにはメロディをつけるのではなく、素晴らしい語り手でもある川渕かおりに詩をそのまま朗読してもらう方が良いと考えました。

途中から “ラララ” の合唱メロディも出てきますが、男女の声が混ざって旋律が作られるべきと感じたので、私と川渕かおりで歌いました。

ライブでは、川渕が巻物を読み上げる形で朗読したり、後半は剣舞をするときもありますが、MVの方は映像ならではの動きをつけたかったので、詩を表示させた上で、川渕かおりはずっと舞っています。

2020年12月ライブより
Photo by Kaoriko “ossie” Hanawa

ーー「アメノヌボコ」は、楽曲アレンジに詩吟ユニット Xie（シエ）等で活躍されているHagiさんが参加、Hagi Remixも収録されていますが、どういった経緯でアレンジ/Remixをお願いされたのですか？

Hagiさんは海外でも評価の高い素晴らしい作曲/編曲家で、私は日本のハンス・ジマーみたいな方だと思ってます。

KAO=Sでも過去に「結う」という曲や、LED ZEPPELINのカバー「NO QUARTER」でアレンジをお願いしました。

今回は、那須さんの作品の高い芸術性に相応しい楽曲の仕上がりにするべく、迷う事なくHagiさんにアレンジをお任せしました。

静かな始まりから徐々に熱が生まれ、メロディや「君が代」に繋がっていくイメージを抽象的にお伝えしたのを、素晴らしい形で具現化してくださって非常に満足してます。

Hagiさんにお任せでやって頂いたアレンジのバージョンも劇的で素晴らしかったので、共作という形でEPに収録しました。

因みに本作には、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)・伊邪那美命(いざなみのみこと) による「国生み」がテーマとなった「アメノヌボコ」と共に、二神の別れの物語をテーマとした、2015年にリリースしたKAO=Sのアルバム「Dawn of the Planet Chaos」に収録されている曲「CHAOS」及び同曲の2020年ライブバージョンも収録されている。

ーーミュージックビデオと言えば、2021年9月13日には野田智雄氏と再びタッグを組んで、代表曲でもある「桜の鬼」の新しいバージョンのMVも制作されていますが、コチラはどんな部分が新しくなったのでしょうか？また新たに作った理由とは？

「桜の鬼」という曲は、KAO=Sを世界に導いてくれた代表曲なので、活動10周年記念にこの曲の現在の姿を捉えた映像作品を作ろうと思い、過去に何度も素晴らしい映像を撮って下さった野田さんにお願いしました。

録った楽器も、映した対象も、過去のバージョンに比べて焦点を絞ってます。

一点の光の中で、川渕かおりが8分半に亘り全身全霊で表現しパフォーマンスする様子を、野田さんならではの世界観で撮った映像になっています。

世界規模で人間がストレスを感じたコロナ禍において、内なる自己の葛藤と闘う人間の姿を描いた映像作品を出すのは意味があるとも思いました。

ーー2020年そして2021年前半はコロナ禍で、思うように活動ができない部分もあったと思いますが、11月には「解放宣言」と言うタイトルでワンマンを開催されるとの事。その辺の想いや実施予定内容などをご紹介いただけますか？

11月21日(日)に、東京のSTAR PINE’S CAFEで昼夜2公演のワンマンライブを開催します。

昼公演は、アコースティックギターとピアノのみの音像の中で、二人が歌うことに重きをおいたショウです。

そして夜公演は、バンド編成で、パワフルでカオスな世界観の唯一無二のロックショウにします。「アメノヌボコ」や「桜の鬼」みたいなカオスな曲は夜のみやろうと思ってます。

少なくとも日本のたった今の状況としてはコロナの状況は悪くないので、やれる時はやっておこうと思い、「解放宣言」というタイトルにしました。

昼夜で全く印象の異なるでしょうが、どちらも、閉塞的な世の中感から解放される時間になるような素敵なショウにします。

ーー最後にファンの方へのメッセージをお願いします。

10年活動を続けられて、いろんな国々へ行けたのも応援してくださる皆様のお陰です。

アーティストの活動や発信の仕方も、人との繋がり方も変わってきましたが、これからの10年も時代と向き合い、活動を続けていきたいと思います。

人前で演るペースを落とせざるを得なかった分、来年以降のリリースやライブ計画は濃いものになってますので、楽しみにしていてください！（KAO=S 山切修二）