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不屈のパンクバンド SA 3年ぶりのアルバム「hopes」Release Special Night at CLUB QUATTRO・ライブレポート(特集)

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不屈のパンクバンド SA(aka.Samurai Attack)が、3年ぶりにリリースしたアルバム『hopes』のRelease Special Night を、2023年11月12日 東京・渋谷 CLUB QUATTRO にて開催した。今回はそのライブの様子を写真多めでレポートする。


SA とは

SA
(Photo by Chiyori)

1984年 当時 高校生のTAISEI(Vo)を中心に岐阜で結成。

ロックンロールに根付いたキャッチーなメロディとシンガロングなパンクロックが、パンクスの間で大きな知名度を得るも3年足らずで解散。

1999年 根強いファンの後押しによりTAISEIのソロプロジェクトとして、SAは再始動。その後、2002年よりバンド体制に移行し、精力的な活動を開始する。

2023年7月5日 ニューアルバム「hopes」をリリース。

Website
https://sa-web.jp/

SA メンバー

TAISEI on Vocal
(Photo by 風太)

NAOKI on Guitar
(Photo by Chiyori)

KEN on Bass
(Photo by Chiyori)

ANNY on Drums
(Photo by 風太)

アルバム「hopes」
Release Special Night

3年ぶりのアルバム「hopes」のRelease Special Nightが、渋谷 CLUB QUATTROにて開催されたのは 2023年11月12日。

前々日11月10日には大阪 Live House ANIMAでも、同様のライブを行っているとは思えないほどの、エネルギッシュでパワフルなステージだった。

演奏曲数は、なんとアンコールも含め22曲。

今回のOnigiri Mediaライブレポートでは、そのエネルギーを余すことなく収めた写真を多めに掲載。

ライブに行けた人も、行けなかった人も、当日のアツい空気感を感じて頂ければ幸いだ。

Photographed:Chiyori・風太
Text : Tomoko Davies-Tanaka

Set List

  1. BRING BACK HOME★
  2. DELIGHT
  3. MY ONLY WAR
  4. BUMPY WAY
  5. MERRY STAR
  6. オーディナリーマッドネス★
  7. 破滅型ダンディ
  8. 灰とスターダスト★
  9. YOUR DOOR
  10. 誰かのロックンロール
  11. 青春に捧ぐ part2
  12. song for the loser
  13. I’M ON FIRE
  14. 敗れざる者★
  15. RALLY-HO
  16. DON’T DENNY GIVE IT A TRY
  17. 俺は俺
  18. 誰がための人生だ
  19. NO RAIN, NO RAINBOW★
  20. アンコール
    KIDZ IGNITE
  21. アンコール
    赤い光の中へ
  22. アンコール
    明日さえあれば★

★印はニューアルバム「hopes」からの楽曲

Photo by 風太

BRING BACK HOME

開演時間 16:30 SAのライブではお馴染みのSEであるトルコ軍歌「ジェッディン・デデン/Ceddin Deden」が会場に鳴り響く。

客席はSAの熱狂的なファン「コムレイズ」で埋め尽くされており、移動が大変な程。

皆 それぞれリーゼントをしたり、革ジャンを着たり、GuitarのNAOKIを真似た金髪のスパイキーヘアにしたり、赤のタータンチェックにバンドTシャツをあわせたり、今日のライブを最大限に楽しむ気満々だ。

Photo by Chiyori

メンバーがステージに登場すると、室温が5度くらい一気に上がった気がした。

Vocal TAISEI の「I’m Home」の雄叫びに続き、演奏されたのはニューアルバム「hopes」でも1曲目に収録されている「BRING BACK HOME」。

Chuck Berry の Rock & Roll Music (If You Want To Dance With Me) をもじった ♪If You Want to Sing With Me に併せ、会場全体が拳を突き上げ歌い叫ぶ。

ド・ストレートなロック賛歌、エンジン全開、アドレナリン全開で、SAのライブは幕を開けた。

Photo by Chiyori

Photo by 風太

Photo by Chiyori

Photo by 風太

間髪入れずに続いた「DELIGHT」ではステージ前のコムレイズがツイストを踊り、4曲目の「BUMPY WAY」では TAISEI がジャケットを脱ぎ捨てる。

ハイスピードでかっ飛ばす演奏と、会場が一体となって盛り上がる。とてもライブ序盤とは思えない光景が目の前で繰り広げられた。

Photo by 風太

Photo by 風太

4曲目終了後「SA」コールが客席から沸き起こると、TAISEIが「ようこそ!いらっしゃい!! 祭だ!祭~!」と応えた。

開始時間が通常のライブより早い16:30スタートについてTAISEIが笑いながら話すと、すかさず「既に出来上がってるぜ!」と客席が反応する。

お約束なコール&レスポンスに続いて、バンドは2000年にリリースしたアルバム「You Must Stand Up My Comrades」に収録された「MERRY STAR」を演奏した。

Photo by Chiyori

「MERRY STAR」に続いて、ニューアルバム「hopes」から「オーディナリーマッドネス」、7曲目には「破滅型ダンディ」を演奏したSAは「灰とスターダスト」まで一気に駆け抜けた。

灰とスターダスト

Photo by 風太

Photo by 風太

Photo by Chiyori

8曲目「灰とスターダスト」が終わると、会場から各メンバーに声がかかる。

前々日大阪でも同様にRelease Special Night を開催したSA。「やっぱりイイね、この感じが」と呟くように、TAISEIがクチにした。

「この3年間、コロナ禍で声も出せない状態が続いてたけど、今日はもうホントに普通のライブがやれてます。Thank You!」

SAは 2023年2月にも同じQUATTROでライブを行っているが、それは同年5月に実施された「感染症法上の位置づけを、季節性インフルエンザなどと同じ5類に移行」する前、つまりイベント等への制限が完全撤廃される前の開催だった。

その時から約5ヶ月、通常のライブが開催できることを TAISEIを始めとしたメンバー及び、会場に居る全員が喜び 謳歌していた。

Photo by Chiyori

このコロナ禍で離れていったヤツも居るし、残ってくれたヤツも居る。そして新しく来てくれたヤツも居ます!

それも嬉しいんだけど、何よりも嬉しいのは、戻ってきてくれたヤツが居ます。そんなヤツがいっぱいいます。

そう言う意味では… 俺たち、俺、独りぼっちじゃなかった!そしてお前たちも独りじゃないよ。クサい言い方かもしんないけど、また一緒に良い景色 見てぇなぁ~!!!

一緒に行こう、一緒に行こう!!!

TAISEI

TAISEIの魂からの言葉に続いて演奏されたのは2015年リリースのアルバム「BRING IT ON!」からのナンバー「YOUR DOOR」だった。

Photo by Chiyori

青春に捧ぐ part2

10曲目「誰かのロックンロール」が終わると、GuitarのNAOKIが観客に「ありがとう!」と声をかける。

Photo by Chiyori

Photo by 風太

Photo by Chiyori

さらにBassのKEN、DrumsのANNYも客席に話しかけ、コムレイズとの会話を楽しんだ。

図らずも観客から起きたTAISEIコールに「ハズいよ!」と文句を言いながら「この歳になって、こんなにいっぱいの人が名前を呼んでくれる。よう、まぁ、ここまで来たね。この3人でさ、21年。ANNYが入って もう2年半よ… これ、2回目の青春だと思います。」とTAISEIは応えつつ、NAOKIに「この後、どれくらい青春できます?」と聞くと「5年、10年…いや15年…俺、75歳まで青春?」と笑いながらNAOKIは答えた。

Photo by 風太

続いて演奏された「青春に捧ぐ part2」、そして「song for the loser」「I’M ON FIRE」と言った懐かしいナンバーに、コムレイズは歌い、踊り、モッシュをし、Oiの掛け声を上げ、コロナ禍前の「ふつうの景色」を取り戻した様だった。

Photo by Chiyori

敗れざる者

Photo by 風太

14曲目に演奏された「敗れざる者」はニューアルバム「hopes」に収録されている曲で、既にミュージックビデオも公開されている。

MV公開時に、TAISEIは以下コメントを寄せている。

折れかけていた。心も気持ちも折れかけていた。いや、本当はもうとっくの前に折れていたのかもしれない。

真っ暗闇のトンネルの中、強がって何食わぬ顔で「それでも胸張っていこうぜ!」と歌っていた。

しかし本当はそれを言えない自分が居た。その時の俺の顔は多分、随分といびつな笑顔だったに違いない。いつだって強い人間でいることなんて無理だった。

正直な話、今回の作品は「最後の作品」くらいの気持ちだった。人には人生がある。生活がある。守るものがある。

20年走ってきた。「お前もう、充分やって来たじゃねぇか」と自分に問いかけていた。

そんな中この曲の制作に取り掛かり歌詞を書いているときにコロナ禍で声も出せず、踊れもせず、拳も挙げられない中、それでも俺たちのライブに来てくれるヤツらの顔が浮かんでは消えたんだ。

コムレイズには親父もいる。ママもいる。野球少年もいる。小さな可愛い女の子もいる。

野郎たちは「タイセイ、一緒にいきましょう!」そんな目をしてた。少年少女は「やっぱタイセイさんは俺の私のヒーローだな!」目を輝かせている。

そんな景色が俺にはまだあるんだと思った時、「そうだよ、落ちるわけにはいかねぇ、逃げ出すわけにはいかねぇ」って心から思ったんだ。

掲げた旗を俺が降ろすわけにはいかないと。くさい言い方かもしれないが本当にコムレイズに手を引っ張ってもらった、そんな気持ちを歌詞にした。

悩み、嘆き、そして諦めのその先に見つけた小さな灯火のような曲だよ。俺はこの曲に救われた。

「さぁまた立ち上がれ!」そうお前たちに言う。そして俺自身に言おう。

TAISEI

11月12日 CLUB QUATTROでは、拳を振り上げたコムレイズ達が「立ち上がれ!」と大きな声で叫んでいた。

曲終わりで「I wanna be your hero!!」と叫んだTAISEI そしてメンバー達は、どんな想いで「その景色」を眺めていたのだろうか…

Photo by Chiyori

Photo by Chiyori

TAISEIが「今まで俺たちがコロナ禍でも『こなくそっ!コラァァ』ってやって来たものとか、色んなモノを全部凝縮したいなと、そんなライブをやりたいなと思ったんだけど、どうかね… どうかねぇ!?… 声が小さい!どうかねぇ!!!」と煽ると、コムレイズ達が大きな声で応えた。

続く「SA」コールに押される様に、ここまでも怒涛の勢いだったが、ライブ終盤に向けてバンドとコムレイズはさらに加速する。

「人生は美しく、素晴らしい!!! ラリ、ラリ、RALLY-HO!!」の声と共に曲がスタートし、TAISEIに呼び込まれたバンド JOHNNY PANDORA の Vocal & Bass “JOHNNY” Daigo Yamashita が、イカしたツイストをステージで披露。

「DON’T DENNY GIVE IT A TRY」「俺は俺」「誰がための人生だ」、そしてラストナンバーとしてアルバム「hopes」収録の「NO RAIN, NO RAINBOW」が演奏され、あっと言う間に1時間半のステージが終了した。

Photo by Chiyori

アンコール
明日さえあれば

Photo by Chiyori

コムレイズ達のアツい「SA」コールに押され、真っ白なスーツで登場したTAISEI。

アンコールでは「KIDZ IGNITE」「赤い光の中へ」そして「明日さえあれば」の3曲が演奏された。

Photo by 風太

Photo by Chiyori

Photo by Chiyori

最後に演奏された「明日さえあれば」は、ニューアルバム「hopes」に収録された楽曲。

『簡単に希望なんて言えない今だからこそ、一番近い未来=明日という言葉にこだわった曲でライブを締めたかった』とバンドは語る。

新型コロナウイルスによる世界的な感染拡大は、幸いなことに収束傾向にはあるが、現在 様々な問題が、日本だけではなく世界中に蔓延している。

戦争、紛争、民族の対立、政治的分断、経済的分断… 現在、明日をも知れない状況の中に居る人も沢山いる。

『そんな中でも、希望を見失うな』そんなSAからの想いを感じた約2時間のステージ。

4人が出す音、チカラ、気持ちが一体となり、ファンを、コムレイズをアツくさせ、会場に居た全員が完全燃焼したライブだった。

Photo by Chiyori

New Album「hopes」

  • タイトル
    「hopes」
  • アーティスト
    SA
  • リリース日
    2023年7月5日
  • リリース形態
    CD / デジタル配信
  • CD価格
    2,750円(税込)
  • CD販売方法
    ライブ会場・オンラインショップ限定販売
  • オンラインショップ
    https://saweb.official.ec/
  • 配信リンク
    https://virginmusic.lnk.to/hopes

今後のライブ情報については、SAのWebsiteにてご確認下さいませ。

SA Website
https://sa-web.jp/

ABOUT ME
おにぎり1号・Tomoko Davies-Tanaka
Onigiri Media メイン・ライター おにぎり1号こと Tomoko Davies-Tanaka (Team Little-Big) は、フリーランスPRエージェント。海外⇔国内、英語⇔日本語業務を中心に、スモールビジネスのPR業務のサポート他、コーディネーションやブッキングも行っています。 インタビュー記事 https://ledgeweb.com/740/