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音楽ショーケース・フェスティバル「Music Lane Festival Okinawa 2024」出演 KAO=S 山切修二 レポート(特集)

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沖縄市(コザ)のミュージックタウン音市場を中心に、2024年1月19日~21日の3日間・開催された音楽ショーケース・フェスティバル「Music Lane Festival Okinawa 2024 / Trans Asia Music Meeting 2024」に出演したKAO=Sの山切修二によるレポートを特集にてお届けする。特に海外での活動を考えているミュージシャンにとっては、非常に参考になる内容になっている。


Music Lane Festival
Okinawa 2024 とは

「Music Lane Festival Okinawa 2024 / Trans Asia Music Meeting 2024」は、2024年は1月19日~21日の3日間・沖縄市(コザ)のミュージックタウン音市場を中心に開催された 音楽ショーケース・フェスティバル。

2023年9月30日まで公募されていた、同フェスティバル ショーケースライブ出演アーティストには、国内76組・海外68組 合計144組から応募があった。

その内 国内32組(沖縄 13組 / その他 日本地域 19組)海外17組のミュージシャンが、今回は出演した。

また、国内外の音楽フェスティバルのオーガナイザー、プロモーター、レーベル担当者、メディアなどの音楽関係者 =デリゲーツ 33名も参加。

参加したミュージシャン達とのミーティングを行ったり、ショーケースライブを観たりした。

特設サイト
https://www.musiclanefestival.com/

KAO=S とは

川渕かおり(Vocal)と 山切修二(Vocal / Guitar)によるロック・ユニット KAO=S(カオス)は、2011年結成。

2012年 SXSW(アメリカ・オースチン)出演、米5都市ツアー敢行。

2013年は再びSXSWに出演し英・独・仏でもライブ。2014年には米CNN番組で紹介される。

以降サポート奏者を加えて、中国・ブラジル・パラグアイ・スペイン・ニュージーランド・マレーシア・サウジアラビアなどの国交行事やフェスに出演。アジアでは、2019年に中国内モンゴル自治区の巨大フェス「CHINA DREAM」に出演。

川渕かおりは、剣舞師・女優・声優・モーションアクターとしても世界各地で活躍。

近年はKAO=Sに和楽器奏者や川渕率いる剣舞チームを加えた、和風エンターテインメント集団「LADY SAMURAI ’S CHAOS」としてのショウも国内外で行っている。

Website
https://www.kaos-japan.net/

Music Lane Festival
Okinawa 2024 レポート

Onigiri Mediaは、今回「Music Lane Festival Okinawa 2024 / Trans Asia Music Meeting 2024」のショーケースライブに出演、国内外のデリゲーツとも積極的にミーティングを行った KAO=Sの山切修二氏に、参加ミュージシャン目線でのレポートを依頼したところ、快諾をしてくれた。

特に海外での活動も視野に、インディペンデントで活動するミュージシャンにとっては、非常に参考になるレポートだと思うので、ぜひチェックして欲しい。

はじめに

KAO=S 山切修二

ショーケースライブとは、簡単に言うと フェスティバル主催者や音楽プロデューサー等、新しいアーティストを探している音楽業界関係者達(デリゲーツ)を前に、パフォーマンスを披露。自分達を売り込み、チャンスをつかむ事を目的としたイベントです。

私のやっているKAO=Sは、ショーケース系のフェスでは、アメリカで毎年開催される世界最大の音楽ショウケース SXSW(South by Southwest / サウスバイサウスウエスト)に2回。

TIMM(Tokyo International Music Market / 東京国際ミュージックマーケット)に、1回出演経験があります。

いずれも、今も尚続く海外各国での活動の契機となった、大きなチャンスを得られた体験でした。

MUSIC LANE FESTIVAL OKINAWAは、コザのミュージックタウン音市場を中心とする近隣の数カ所の会場で、同時に沢山のアーティストのライブが行われる2日間のショーケースフェスティバルで、主にアジアを中心としたデリゲーツが集います。

集まったデリゲーツは、自分が気になるアーティストのライブを短時間でチェックする事が出来ますし、参加アーティストにとっては、新しいチャンスを掴む大事な機会になります。

私達KAO=Sは、もっとアジア方面でライブをやる機会を得たいと思って応募したところ、選考に通り、出演が決まりました。

また、Onigiri Mediaさんからお声がけを頂き、MUSIC LANE FESTIVAL OKINAWA 2024にて、デリゲーツに自分達の事をプレゼンし、ライブを行った立場としてのレポートを書く事になりました。

アーティストの方々にとって、この記事が、今後ご自身の音楽活動を拡げる為の参考になれば嬉しいです。

1 on 1 ミーティング

MUSIC LANE FESTIVAL OKINAWA 2024は、以下スケジュールで行われました。

  • 1月19日(金) 夜、デリゲーツと出演者が参加するオープニング・パーティ開催。
  • 1月20日(土) 昼は 1 on 1ミーティング、夕方以降は各会場でライブ。
  • 1月21日(日) 朝〜昼はカンファレンス、夕方以降は各会場でライブ。

沢山のアーティストが出演しますが、参加したデリゲーツは、全てのライブを観られるわけではありません。

しかし、ライブを観てもらえないと何かのチャンスを掴める事はほぼないので、ショーケースライブに出演するアーティストにとって、ライブ前の1 on 1(一対一)ミーティングでしっかりデリゲーツにアピールする事は重要です。

昔は 所属事務所(プロダクション)やレコード会社、マネージャーが、ミーティングのアポイントを取り付けるための売り込みや、商談をしたものでしたが、DIY(Do it Yourself)が当たり前となった現在、アーティスト自身がそれらを行うケースも増えています。

向かって左からKAO=S 川渕かおり、アメリカからのデリゲーツ Josh Kahn、KAO=S 山切修二

1月19日 金曜日の夜に行われたオープニングパーティでは、デリゲーツや他の出演者と話したり、仲良くなる機会があり、有難かったです。

おかげで、リラックスした気持ちで翌日以降に臨むことができました。

そして翌日 1月20日 土曜日の午前中から、いよいよデリゲーツの方々との 1 on1でのミーティングが始まりました。

各デリゲーツが座るテーブルを、アーティストやマネージャーがまわってプレゼンテーションをしました。

予め申し込んだミーティング希望に沿って、主催者からテーブルに向かう順番の指示がありますが、1回のミーティングにつき与えられる時間は10分が限度です。

ミーティングは全体で2時間あり、デリゲーツの方々も疲れるはずなので、なるべく簡潔に、しっかりとポイントを押さえてアピールをせねばなりません。

デリゲーツが各々の視点で、まだ見ぬ逸材を探しに来てるようなショウケースにおいて、こういったプレゼン・ミーティングのゴールは「ライブを観てもらうこと」でしょう。

プレゼンテーションをする人は、アーティスト自身だったり、事務所やマネージャーだったり、様々です。

見た限り 今回の1 on 1 では、アーティスト自身がテーブルに座ってのアピールが多かったと思います。

私達はメンバー2人で自分達のプロダクションを経営、マネージメントをしてるので、もちろん自分達でプレゼンしました。

国も人種も違うアーティストとデリゲーツが、短い時間の中でどんどん話して聞いて回っている凄い熱量のある光景には、本当に刺激を貰いました。

アピールのポイント

アピールの方法に正解はありません。経験上、こういった1 on 1 ミーティングで必要な資料や有効と思われるポイントを、私なりにまとめてみました。

  • 事前のチェック
    殆どの場合 ミーティング相手は、自分達が出演したいフェス等の関係者です。事前にwebsite 等でチェックできる場合は、相手のプロフィールや手掛けているフェスの様子等をチェックします。
  • 連絡先やSNSリンクはまとめておく
    自分達の連絡先や、SNS、配信プラットフォームのリンク等を伝えるのはマストです。Lit.linkのように1つのURLでリンク一覧が見られるサービスも沢山あるので、そのURLをQRコードにして、紙資料や名刺に載せるのはアリです。

※連絡先の交換は名刺交換は今でも有効ですし、その場でInstagramをフォローしあったり、AppleのNamedropを使って連絡先を交換したり、その方法は多岐に亘ります。もちろん相手から頂いたメールアドレスに再度ライブの情報などを送ることも重要です。

  • 言語
    英語での会話が基本なので、英会話が得意に越した事はありません。ですが、相手も母国語が英語でなかったり、英語圏の方でも訛りがあったりもします。英語が得意でない場合は通訳をつけるのも手段の1つですが、伝えたい項目を事前に押さえた上で、自分自身の拙い英語でも、熱意を持って、目を見て伝えた方が良い場合もあります。

※とは言え、翻訳ツールの精度も年々高くなっているので、そのうちもっと簡単に正確に、言葉の意思疎通がとれる世の中にはなると思います。

  • 短時間でのアピール方法
    短い時間で、自身のアピールポイントを簡潔に伝える必要があります。例えば、アーティストとしての個性や過去の実績などです。なるべく文字数を抑えた英語テキストで、インパクトある写真を載せた資料や動画を用意すると良いです。
    • 個性アピール例:ビジュアル、メンバー構成、楽器編成、音楽性、パフォーマンスの特徴 等
    • 実績アピール例:過去のフェス出演歴、メディア掲載リスト、SNSフォロワー数、YoutubeやSpotify視聴数やアナリティクス 等
  • PC他 デバイスの活用
    スマートフォンやタブレット、ラップトップPCで、相手に資料を見せながらのプレゼンは有効です。アピールしたい内容をまとめた短尺(1〜2分が限度)の動画を用意したり、動画内に簡潔な英語テキストの補足を入れるのも良いと思いますが、動画内の情報は記憶に残りにくいので、同様の情報を載せた紙資料を用意し補足するのもアリです。

※動画や写真を、その場でYouTubeやInstagramで相手に見せるのは、Wifi環境に左右され上手くいかない場合もあるので、極力、画像や映像のデータをデバイスに保存して見せられる様にしています。

ちなみにKAO=Sは、1 on 1ミーティングではMacBookで以下の様な動画を見せながら、デリゲーツと話しました。

KAO=Sはメンバーを加えて大所帯のショウも行うのですが、MUSIC LANE FESTIVAL OKINAWA 2024のショーケースでは、基本の2人でライブをするので、お観せする内容と離れすぎないような、2人の要素に焦点を当てた動画にしました。

海外のライブ歴や、各リンク・連絡先などは紙資料にまとめてお渡ししました。

最高に見栄えの良いムービーも、英語で饒舌なプレゼンテーションもあるに越したことはありませんが、結局一番大事なのは、音楽とパフォーマンスのインパクトだと思います。

それはライブを観てもらえないことには伝えられないので、ライブに足を運んで貰う、その機会に繋ぐ為の最大のチャンスが この1 on 1ミーティングだと考えて、最大限の努力をしました。

ショーケースライブ

土曜の午後から、ミュージックタウン音市場 及び 周辺の複数の会場で、同時に参加アーティストのライブが開催されました。

ミュージックタウン音市場のような大きな会場もあれば、アンダーグラウンド的なライブハウス、おしゃれなライブカフェなど、色んな会場がコザの街にはあります。

私たちも、前夜のパーティで出会ったバンドを幾つか観に行き、刺激をもらいました。

出演者として参加したので、全てのライブやカンファレンスは観られなかった為、フェス全体の詳細なレポートはできませんが、各々のバンドが各会場でパフォーマンスを披露し、デリゲーツがお目当てのアーティストを観る為にコザの街を歩き回る光景は、正にショーケース・フェスティバルでした。

個人的には、1 on 1ミーティングは東京のTIMMを、コザ中心部のアメリカ的なムードはオースティンのSXSWを思い出しました。

イスラエルから参加したICE HOKKU

Photo by Mina Sato

KAO=Sは、1月21日 日曜日の午後に CROSSOVER CAFE 614 で演奏しました。

沢山観に来たデリゲーツを前に、2人だけで、同期演奏もテクノロジーも導入せず、アコースティックギターと歌だけで演奏しました。

私達にも、観る側にも、今回のKAO=Sのパフォーマンスの要は、剣舞の入る長尺インスト曲「桜の鬼」だったと思います。

Photo by Mina Sato

最後に

MUSIC LANE FESTIVAL OKINAWA 2024 終了後、私たちは東京に戻りましたが、KAO=Sのショーケース・ライブを観たデリゲーツから、幾つかのフィードバックが届きました。

これらのご縁が、どの様なタイミングで、どの様な機会につながっていくのかは、わかりません。

何も起こらないかもしれないし、どこかの国のフェスに数ヶ月後、または来年、出ることになるかもしれません。

私達が初めて世界最大の音楽ショーケースフェスティバルSXSWで演奏したのは、2012年でした。

5年後、そのSXSWのライブを観ていた方がフェスの主催者になり、イベント出演のオファーをくれ、2018年 ニュージーランドのSplore Festivalに出演する機会に恵まれました。

自分達で活動をコントロールして、活路を拓き易い世の中になっています。世界へ自分達の音楽やパフォーマンスを届けるチャンス、キャリアを拡げるチャンス。

昔は届かなかったチャンスも、今の時代は「全くあり得ない」話ではなくなってきています。

MUSIC LANE FESTIVAL OKINAWAに限らず、音楽ショーケース・フェスティバルに興味を持った方は、是非挑戦してみてください。

最後に、他の国々のアーティストやデリゲーツの熱量を知る機会の詰まったMUSIC LANE FESTIVAL OKINAWAは、何年も音楽をやってきた私にも凄く刺激的でした。

出演の機会を下さった皆様、そして出会えた皆様に感謝です。ありがとうございました。

KAO=S 山切修二

ABOUT ME
おにぎり1号・Tomoko Davies-Tanaka
Onigiri Media メイン・ライター おにぎり1号こと Tomoko Davies-Tanaka (Team Little-Big) は、フリーランスPRエージェント。海外⇔国内、英語⇔日本語業務を中心に、スモールビジネスのPR業務のサポート他、コーディネーションやブッキングも行っています。 インタビュー記事 https://ledgeweb.com/740/