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オーストラリアでレモンサムライに?! 殺陣とモーションアクターと音楽と..川渕かおりインタビュー

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剣舞師、殺陣師、モーションアクター、女優、シンガー等として活動する川渕かおりが、オーストラリア放映の「-196 DOUBLE LEMON (SUNTORY)」CMに出演した。

今回のインタビューでは 「-196 DOUBLE LEMON」のCM撮影についてを中心に、多方面で活躍する彼女に、殺陣やモーションアクター、そして音楽についての想いを聞いた。


-196 Double Lemon
Samurai 扁 

■まず最初に、オーストラリア放映の「-196 DOUBLE LEMON (SUNTORY)」のCMに出演する事になった経緯を教えて下さい。

川渕かおり
川渕かおり
以前出演させていただいたJames Latimer監督の「LADY SAMURAI」というショートフィルムで繋がった海外案件の映像チームに、「KAORIにピッタリの役がある!」とお声がけいただきました。それがこのLemon Samuraiでした。

https://onigirimedia.com/2020/07/21/lady-samurai/

■撮影はいつ頃、どの様に行われましたか?

撮影自体は数ヶ月前(2021年4月)スタジオで行われました。

Samurai編とSumo編の2つを撮影していました。Samurai編ではカメラフレームに刀が収まるように、でも迫力を増し増しで、と一刀一刀鋭く斬り込むことを意識しながらやりました。

芸者さん役のお2人と一緒だったのでそのリアクションを見るのも楽しかったです。ステージとはまた違った緊張感が真剣勝負のようでとても刺激的でした。

-196 Double Lemon Samurai 扁は
以下リンクより視聴可能
https://youtu.be/LJLd78l4YNQ

オーストラリアでの「-196 DOUBLE LEMON」CMには、別バージョンでSumo扁もありますが、ご自分が出演されたSamurai扁も含め、両方の完成CMを見た感想を教えて下さい。

リハーサルの時点でレモン果汁がキャストさんにかかるシーンを何度も試行錯誤していて、そのシーンが本番では本当に迫力あるものになっていたり、お相撲さんのぶつかり合うシーンも「あ、これはレモン潰れる!」って思うくらいでした(笑)

Samurai扁もとてもスピード感のある斬撃になっていて、レモンが切れる瞬間にはもう実物を飲みたくなるので、映像を見る際は-196 DOUBLE LEMONを片手に見てください!

オーストラリアで放映されている-196 DOUBLE LEMONのCM2タイプ:Sumo扁 / Samurai扁は、以下Websiteにて視聴可能。

-196 DOUBLE LEMON Website
(年齢入力画面あり)
https://minus196.com.au/

YouTubeでも視聴する事が可能だ。
Sumo扁
https://youtu.be/7NjV-RJW1DY
Samurai扁
https://youtu.be/7NjV-RJW1DY

photo by Mr Positive

なお撮影現場の詳細な様子は、D・I・Oエンターテインメント代表で、川渕かおりがヴォーカルを務めるロックユニット・KAO=S(カオス)のリーダーでもある山切修二のブログ(note)でもレポートされているので、ぜひチェックして欲しい。

川渕かおり SUNTORYの海外CMに出演
https://note.com/yamagirishuji/n/n6c4d851d62eb

殺陣について

■川渕さんは様々な表現活動をされていますよね。Onigiri MediaでもバンドKAO=Sや映画出演等・女優さんとしての活動はご紹介していますが、それぞれの活動の中心には「殺陣/刀」があると思います。

今回のCM「-196 DOUBLE LEMON (SUNTORY) Samurai扁」もその1つだと思いますが、そもそも「殺陣」を始められたきっかけはなんなんでしょう?

川渕かおり
川渕かおり
子供の頃から時代劇が好きだったので、最初の殺陣との出会いはそこです。

それからアクションに興味を持ち、ジャッキー・チェンの映画をよく見るようになったり、中国武術を習ったりして、大学の頃本格的に舞台に出演するようになったことで、お芝居の中での殺陣をやるようになりました。

■殺陣はいつ頃から本格的に始められたのですか?

川渕かおり
川渕かおり
最初は大学卒業後に舞台出演した時に始めました。

■殺陣を行うパフォーマンスチーム 偉伝或〜IDEAL〜(イデアル) も主宰されていますが、このチームの結成の経緯や活動について教えて下さい。

前述の舞台で初めてちゃんと木刀を持って相手と立ち回りすることを体験し、自分に合っていると思いました。木刀を握っているのがすごく自然なことのように感じたんです。

そこから、その頃舞台などでお世話になっていた殺陣師・米山勇樹に本格的に殺陣を教えてもらうようになり、自分の殺陣チーム「偉伝或〜IDEAL〜(イデアル)」を作りました。

米山含め、その頃から一緒にやってくれているメンバーも多く、みんな仲間であり家族のようでもあります。コロナ前まではフランス、ドイツ、チリ、台湾などへ海外遠征も多くありました。

https://onigirimedia.com/2021/03/02/sakura_no_oni_movie/

真剣試し斬り

■三尺刀剣舞がYouTubeで400万回以上再生されていますが、こちらは真剣試し斬りになりますよね。やってみていかがでしたか?殺陣との違いは? 

意外にも真剣で斬らせてもらったのは、この動画のときが初めてだったんです。

真剣を握ったら体が熱くなり集中力の流れを鮮明に感じました。対象物を斬りに行くまでの一瞬がものすごく長く感じ、自問自答するにはとてもいい時間だなと。寺の中で一人坐する時と同じ感覚だったかもしれません。

殺陣は戦いの中にも相手への信頼と安心感がありますが、真剣での試し斬りは一刀奮ってしまったら終わるという極限を感じます。その感覚を殺陣にも入れ込むとすごい立ち回りができるかと思いますね。

刀との対峙

■様々な形で刀(日本刀)に触れている川渕さんですが、刀を扱う時や、剣舞や殺陣を行う時に大事にしている事はなんですか?

私の剣舞は「人や物質を斬る」ではなく、祈りや奉納のイメージを持って舞っています。

悪いものを断ち斬り新たに生み出す「破邪剣舞」です。日本の起・アメノヌボコと日本刀を重ねて舞うことも多いですね。

ラグビーワールドカップ2019
England Teamの動画
Travel Fan in Japan | Ep 2
Respect in Tokyo より

川渕かおり
川渕かおり
殺陣の場合はまた意味合いは違い、いかに生の戦いやリアクションを体現できるかに重きを置いています。

なので偉伝或〜IDEAL〜のメンバーと殺陣をするときは実際に斬りに行きそれを避けたり防いだりしてもらいます。本気でやりあえるのが気持ちよくて最高のコミュニケーションでもあります。

川渕かおりが率いる殺陣チーム「偉伝或~IDEAL~」主催公演が、2021年10月27日(水)~29日(金)吉祥寺スターパインズカフェで行われるとの事。

詳しくは 「偉伝或~IDEAL~」 のTwitter他にてチェック頂きたい。

偉伝或~IDEAL~ Twitter @IDEAL_SAMURAI
https://twitter.com/IDEAL_SAMURAI

モーションアクターについて

■川渕さんはモーションアクターとしても活動されていますよね。そもそも、どういったきっかけでモーションアクターを始められたのでしょうか?

最初はFINAL FANTASY XIIIのオーディションがきっかけでした。それまではモーションアクターという仕事の内容はほとんど知らず、特殊なスーツを着て動くくらいの知識しかありませんでした。

オーディション時にはバリバリに戦う役を狙って行ったのですが、キャスティングしていただいた役は戦わない、とても可憐な女の子セラという役でした。

セラを演じることができて、ただ動くだけではなく、「立ち姿」やちょっとした「振り返り」「顔の角度」の変化などで心情を表現する興味深さを知ることができました。

■今までモーションアクターをされたキャラクターで印象に残っているキャラクターはありますか?

演じてきたキャラクター全てに思い入れがありますが、その中で挙げるなら「NieR:Automata」の2BとNetflixで放送中の「攻殻機動隊 SAC_2045」の草薙素子でしょうか。

NieRは世界観が大好きで音楽もコンセプトアートも素晴らしく、2Bというキャラクターの内面外見の魅力が詰まっています。

攻殻機動隊の草薙素子は自分にとってはチャレンジでした。既にキャラクターが確立されていて世界中にファンの方がいる作品、しかも素子は完璧。

頭脳も器も最強なキャラクターを生身の人間が演じるということの難しさは毎回感じていましたが、自分が演じることで人間的な要素も魅力として加わればいいなと思いながらやらせていただきました。

■最近のモーションアクターのお仕事では、どんなものがありますか?

最近は「FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE」や「テイルズオブアライズ」などに出演しています。

モーションアクター、殺陣師、女優、シンガー

■モーションアクターとして、また殺陣師、女優、それからシンガーとしてバンド活動も川渕さんはされていますが、それぞれの活動はどの様に川渕さんの中で位置づけられているのでしょう?

全く別々の活動・キャリアといった感じですか?それともすべてが繋がっていますか?ご自分の様々なキャリアをどの様に捉えられていますか?

川渕かおり
川渕かおり
全てが繋がっています。音楽もモーションも殺陣も剣舞も、自分の表現の手法の一つでありその表現方法が多くなればより伝えられる領域が広くなると感じます。

モーションアクターと女優は作品の中で生きること。KAO=Sの音楽活動や偉伝或〜IDEAL〜での殺陣パフォーマンス活動では世界そのものを作ることだと感じます。

生きている中で自分という精神と肉体を最大限に活かし物語や世界観を体現していきたいと思います。

■現在のコロナ禍で感じられた思いも踏まえて、これから、どの様な活動をされたいと思っていますか?

表現する場所が制限されたり人々の意識が生のライブや劇場に足を運ぶということから遠ざかってしまった寂しさは感じます。

ですが、困難な時期こそ新たな可能性や転機が訪れると思うので再度自分が進む方向や成し遂げたいことを見つめ直して、遊び心とマイペースさを忘れず発信していきたいです。

来年以降はまた海外への遠征も再開できればと思いますし、今の期間を使って新曲や新演目を作ったり、ネットでの展開に力を入れていきたいと思います。

■では最後にファンの方にメッセージをお願いします。

いつも応援してくださりありがとうございます。

興味を持ったことにはすぐトライし、合えばそれを磨いて合わなければまた新たなものに挑戦する。いつでも自分の感性に素直に好奇心を持って皆さんに楽しんでもらえるものを表現し続けていたいです。

周りの雑音に振り回されず、健康第一で、どんな時もマイペースで進んでいきましょう!

photo by Mikio Ariga

ドイツ Main Matsuri

インタビュー内では「来年以降はまた海外への遠征も再開できれば」と語っていた川渕かおり。

しかし、海外での公演は思いのほか早いタイミングで実現した様だ。

2021年8月21日/22日にドイツ・フランクフルトにて開催された独日友好フェス Main Matsuri に、川渕かおりがヴォーカルを務めるKAO=Sとして、2019年ぶり3度目の出演を果たした。

昨年2020年は、新型コロナウイルス感染拡大の為に中止となったMain Matsuriだが、今年は入場者数の制限及びワクチン接種等の条件下で開催された。

同イベントでは、 レッド・ツェッペリンなどのドラム演奏で世界中から注目を集め、KAO=Sともコラボ動画を制作している少女ドラマー「YOYOKA」と、ステージにて共演を果たしたとの事。

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おにぎり1号・Tomoko Davies-Tanaka
Onigiri Media メイン・ライター おにぎり1号こと Tomoko Davies-Tanaka (Team Little-Big) は、フリーランスPRエージェント。海外⇔国内、英語⇔日本語業務を中心に、スモールビジネスのPR業務のサポート他、コーディネーションやブッキングも行っています。 インタビュー記事 https://ledgeweb.com/740/