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ライブ声劇「モルスリウム」脚本家 畑下はるこ氏 独占ロング・インタビュー!公演は12月20日まで。

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「ライブ声劇」とは、イラストと共に現実の劇場で声劇を披露する新しい試み。このライブ声劇「モルスリウム」が、2020年12月19日 / 20日まで舞台及びオンライン配信で上演されている。今回は本公演の脚本を担当する畑下はるこ氏の、Onigiri Media独占 ロング・インタビューをご紹介する。

畑下はるこ プロフィール 

Illustrated by 春夏凪助

畑下 はるこ(はたした はるこ)

シナリオライター、プランナー。主にゲーム系、企画の方の得意分野は設定面や発注など。

手掛けた作品

他多数。詳細は以下リンクにて
https://twpf.jp/hata_oharu

ライブ声劇とは

ネットを中心に話題になりつつある「声劇(こえげき / せいげき)」。

ラジオドラマや、放送劇のように声だけでドラマを演じるものや、紙や鉛筆、サイコロなどを用いてゲームを行い、そのゲームに登場するキャラクターになりきり、会話や内容、状況等を配信するテーブルトークRPG (TRPG) 的なものなど、様々な形態で楽しまれている。

「ライブ声劇(せいげき)」は、その多様な「声劇」の面白さをぎゅっと凝縮。

現実の劇場で、イラストと共にリアルタイムに楽しむという、ライブ要素を取り込んだ新しい取り組みである。

ライブ声劇 モルスリウム

現在、絶賛公演中のライブ声劇「モルスリウム」。

ストーリーや、公演スケジュール等については、以前Onigiri Media でもご紹介している。

https://onigirimedia.com/2020/12/10/morsrium/

今回は、2020年12月19日(土)と20日(日)をもって千秋楽を迎える「モルスリウム」の脚本を担当した、畑下はるこ氏のロング・インタビューを、Onigiri Mediaにて独占公開。

「1つのストーリーを観劇したら他の3つも観劇しないといけない!」「くるしい…けど観なければならない」「うぉぉぉメリエェェェ!!」と大量のモルスリウム中毒者を生み出した令和の鬼才 畑下氏の「モルスリウム」に込めた想い…。

公演を観た人も、これから観る人も、ぜひチェックして欲しい。

畑下はるこ氏
独占ロングインタビュー

まずは簡単な自己紹介をお願いします。
畑下はること申します。普段は家で、主にゲームのシナリオを書いています。

あとは主婦なので家事と、ペットの猫を吸う仕事をし、残った時間はゲームと動画鑑賞に費やしています。

ゲームはオンラインからテーブルゲームまでなんでもします。動画の方はゲーム実況オタクです。

ライブ声劇「モルスリウム」はどんなお話ですか?
白い毒花で覆われた世界に、主人公タクミが迷い込むお話です。


我々と同じ2020年……現代日本の常識を持ち、平凡で穏やかな日々を送っていたはずの主人公タクミは、白い花畑で目を覚まします。

自分の部屋はそこにはなく、辺りに広がるのは見たこともない不思議な景色。ここはどこなのか、どうしてここに来てしまったのか、これからどうしたらいいのか? 何もかも分からないタクミは、自分を拾ってくれた3人のキャラクター(※)と共に行動することになります。

3人はタクミに、辺りを埋め尽くす白い花「モルス」のことを教えてくれます。あの花には人を殺すほどの毒と、どうしようもないほどの繁殖力があること。多くの人が毒にやられ、あるいは花の繁殖力で住処を奪われ、世界は行き詰っていること……。

タクミは3人と行動をともにしながら、この世界の真実を知っていくことになります。

※このお話には4つのエンディングがあり、最初に出会う3人のキャラクターはルートによって変化します。最終的には全てのお話で全7人のキャラクターが集結し、それぞれの結末を迎えることになります。

脚本家としての「モルスリウム」の見所を教えてください。
声が主役の劇だから、ということで、いわゆる「イイ感じの」台詞が各所にちりばめられています。

とにかく可愛い女の子の奇声だとか、イイ声の「おやすみなさい」や「おはよー!」だとか、あとはダメージボイスだとか……

これらは、とにかくキャストの皆さんの声がいい! ということを知っていただくために、意識をして入れ込んでいます。情緒たっぷりの声たちを、まずは楽しく聞いていただければと思います。

私が最初に心臓を掴まれたのは、クールな女の子クロの戦闘ボイス。そして二度目のギュンをもたらしたのは、可愛い妹キャラであるメリエの台詞である「お手て、ぎゅう!」です。自分で書いたのに……声の力ってすごい。

そもそもモルスリウムを書くきっかけは?
きっかけはシンプルに、監督からお声がけいただいたからです。

仕様を聞き、声を主役にしつつ画面映えするような題材を考えて行った結果、「白く輝く花に満ちた世界」なら美しい画面構成になるだろうという結論に至り、モルスリウムができました。

などと理屈ばっかり話していると、ものづくりに全く情熱がない人みたいになっちゃうんですが、そうではなく……シナリオというのは媒体の仕様に沿って初めて最大限の魅力を発揮できるものなので、総合的な芸術として考えて行かないと、すぐ独りよがりになってしまうんです。

なのでまず、ライブ声劇とはどういう舞台で、何を表現するのが得意なのか、これをやるとお客様にこれくらいの情報が伝わるから、ビジュアルとボイスとでそれぞれ伝わりやすい情報を整理して……などといった理屈の部分を、まず私がある程度理解した上で作らなければいけませんでした。

また自分の中で掲げた要件として、全員にお当番回(スポットキャラクターとして目立つシーン)を作ることという課目もありました。そういった幾つかの要素を全部満たすもの……と検討を重ねた上で、仕様に沿い、かつ今の私の引き出しで作れる最適解が、モルスリウムの世界だったんです。

「モルスリウム」脚本製作秘話

脚本の製作期間はどれくらいでしたか?
この質問、実は答えるのが一番難しくて。

お話が来た年始から概要書を作り、プロットを作り、叩き、各ルートを作り……という順番で、全ルートが完成したのは10月末くらいなんですが、最初のルートだけならもっと前にできていましたし、そもそも実働時間だけならもっとずっと短いんです。

シナリオライターあるあるだと思うんですが、お話を作る時って、手を動かしている時間よりも話を考えている時間の方が圧倒的に長いんです。ただ私は仕事とその他の境界がすごくあやふやで、特に案出し・案の修正をしている時間は、買い物に行ったり、洗濯物を畳んだりしている、いわゆる家事の時間とほぼ同一なんです。

特に買い物中は「豚肉、豆腐、毒の花」みたいな脈絡のなさで案が出ちゃったりするので、正確な制作時間は全然出せません……。
そういうのを抜きにして、手を動かしている期間だけを考えるなら、大体1ルートが2~3週間くらいでしょうか。

公開1週目の意見をTwitterなどで拝見したのですが「1話見たら全部見なきゃいけない衝動に駆られた」「気軽に見始めたら、あかん沼や」等々、どれか1つを見ればいいやーで終われないほど中毒性が高い事が伺えました。普段どんなことを考えてたらあんなストーリーを思いつくんですか?
普段……普段!? なんだろう……「ねこのおなかはいいにおい」とかしか……。

たぶん普通のことしか考えてないと思うんですけど、がんばって絞り出すと、実家の影響が大きい気はしています。

私の実家はフィクション慣れしているというか、けっこうな量の映画や小説、ゲームなんかを嗜む人たちばかりなんです。「それってシュレディンガーの猫じゃーん笑」「\ドッ/」みたいな、ちょっと前提知識の必要なジョークがバンバン飛び出すので、そういうなにげない雑談から話のネタを拾っている節はあります。

また、日常的に色んなことへ興味を持つようには心がけています。牛乳を温めた時のこの膜って何がどうしてできるんだ? とか、気になったら自分なりに調べてみたりします。

モルスの花の設定もそういうなんとなくの知識を調べ直した上で作っており、モデルになった植物がいくつか存在します。その中のひとつが「ナガミヒナゲシ」です。

主に繁殖力に関して参考にしたのですが、この花を知ったきっかけはTwitterで、花の部位を使った遊び方を説明するツイートがRTされてきたからなんです。

こういう何に使うかわからないささやかな知識を普段からなんとなく蓄えておくと、なんか書け! って言われた時に、「そういえばそんな花もあったなぁ」みたいな形で飛び出てくるのかもしれません。

キャラクターについて

「モルスリウム」のキャラはどのように生まれたのですか?
7人のキャラクターには、明確な役割分担があります。基本的には役割をきちんと満たせるように性格や目標、個人の考えなどが肉付けされていきました。

例えばキャラクターの1人である「タクミ」は主人公であり、また同時に視聴者がわからない世界の常識の説明を促す役目があります。

いわゆる異世界ものの場合、主人公の多くが、飛んだ先の異世界について「ここ、どこ!?」と慌てたり、「これ知ってる、確か〇〇だよね」と頭の中で解説を始めたりしますが、あれには見知らぬ世界の常識を視聴者に伝えるための仕掛け、という側面があります。

モルスリウムも、タクミがわからないことは見ている人もわからない、だからタクミが説明を求め、他のみんながそれに答えてくれる……という形式です。

そして世界の姿を知った後、物語を動かすのもまた主人公であるタクミの役目です。今回は4つのエンディングが存在しますが、タクミから何かを能動的に働きかけたルートほど、「一般的な」グッドエンドに近づくようになっています(何をよい・悪いとするかは見る人次第ではありますが、あくまで一般的な、ということでご容赦ください)。

主人公は、そこに存在することで物語を変えるからこそ、主人公なんです。

このような感じで、他の6人も何かしらの役割を担っています。ただ、詳細に関してはネタバレになってしまうので伏せさせてください。

ルートによって役割を交換するキャラがいるのもあって、ちょっとネタバレなしに書くのが無理そうで……。

ただもう1点だけお話ししますと、きっかけのところでもお話したように、主人公であるタクミを除いた6人に関して、誰も脇役にしたくないという気持ちがありました。

せっかく豪華なキャストさんたちにお越しいただくので、それぞれの良さを存分に見せつけていきたいな……という理由で、他6人に関しても、ルート次第で明確なお当番回、お当番役割があります。

◆各キャラクターの名前に意味はありますか?
はい。キャラの名前は意味と、ふたつの理屈を合わせて作られています。
意味は後述するとして、先にふたつの理屈を前提として挙げます。「字数」と「母音」です。

「台本上でパッと見た時にわかりやすいかも?」という理由で「字数」を、「耳で聞いた時にわかりやすいかも?」という理由で「頭文字の母音」をなるべくバラけさせて調整しています。

字数だとギンとクロは2文字、タクミとメリエが3文字、マツカゼとケヴィンが4文字、レイモンドが5文字。ただ台詞として5文字は多いので、レイモンドは「レイ」と呼ばれていることが多いです。

母音の方はアがタクミとマツカゼ、イがギン、ウがクロ、エがケヴィンとレイモンドとメリエ。「エ」に関してはもう少し「オ」にばらけさせたかったんですが、名前の由来と「オ」の母音が合致しなかったので、言いやすさや子音も検討し、泣く泣く捨てた部分です。

タクミ / 相沢・巧
(CV・いかさん / 松岡侑李
タクミ、は技巧の巧です。苗字については……ご覧いただいた方は、タクミが持つ属性で考えてみてくださると幸いです。タクミの属性に関する、著名な作家さんをもじっています。

マツカゼ / サザナミ・マツカゼ
(CV・ちゃげぽよ。
マツカゼは松風、文字のまま、松林にうちつける風のことを示すそうです。物悲しい雰囲気、水墨画のような美しい情景が似合う人、という意図で付けられました。

ギン/ イサリビ・ギン
(CV・テラゾー
漁火(イサリビ)とは魚をおびきよせるために焚く明かりのことです。イカ釣り漁船を思い浮かべてもらえばいいと思うんですが、暗い夜の波間に漂い、何かを期待してがむしゃらに火を焚く、銀色の孤独な船……というようなイメージです。

あと、いぶし銀のギンでもあります。要所要所で大事な役回りを抑えていく人。

クロ / ニシキバ・クロツバキ
(CV・九重なゆ
当初、彼女には「名前が示す花のとおりに、この首ごと、ぼとんと落ちてしまえばいいのに」というような内容のことを言わせる予定でした。没になりました。他、生き様の美しさを表す名前にしたいな、と思って付けられました。

レイモンド / レイモンド・ヴィンジ
(CV・梵人
姓名それぞれ、とあるジャンルの著名な作家さんのお名前からお借りしています(何のジャンルかは、本編をご覧いただければ薄っすら想像はつくかなと思います)。このキャラクターの思想を設定する上でも、大いに参考にさせていただいています。

ケヴィン / ケヴィン・アクトン
(CV・奏音69
いちばん触れづらいんですが、とあるWebサービスの創設や運営に関わった方のお名前を姓名共にごちゃまぜにしてお借りしています……先進的なところがイメージに近いな、と思ったんですが、それにしてもちょっとなんか、申し上げにくい理由ですみません……まさかこうして語る機会があるとは思わず……。

あと、普遍的というか、そんなに目立つ名前にならないように意識していたのもあります。

メリエ / メリエ・アクトン
(CV・藍月なくる
名前の方はフランスの司祭の方から。本当は「メリエ」は苗字らしいんですが、意味合いと響きがいいからいっか、と思って名前の方にしています。苗字はお兄ちゃんであるケヴィンに合わせた形です。

各キャラクターのビジュアルは指定されたりしたのでしょうか?指定されたのなら、それぞれどんなイメージを絵師さん?または監督に伝えましたか?
キャラクターデザインに関しては、私が発注書を作り、監督の監修を経て、風間さんにそのままお届けしました。本編中に使われるスチルイラストなどの発注は他の方です。

発注書には大体ざっくりと、キャラクターの性格の説明と、服装の方向性(洋風・和風など)の指定が書いてあります。強くお願いしたのは主に色使いとシルエットでした。

白い毒の花、という設定がある時点で背景が白に寄ることはわかっていたので、キャラクターデザインの風間さんには、それを踏まえてしっかりキャラが目立つ、或いは溶け込む色彩にしてください、とお願いしています。

また、キャラが画面端に小さく描かれたり、後ろ姿を描写されたりということもあるでしょうから、大体のシルエットでどのキャラか判別がつくように、ということもお願いしました。

そして風間さんは要望全てに完璧な形で応えてくださいました。キャラを並べた時の重心の違いが本当にきれいで、それだけで風間さんの企画に対する汲み取り力の高さがすごくよくわかります。

また、スチルイラストの朔たろさんも、デザインの意図を完璧に理解した美しい画面作りをしてくださいました。キャラクターの躍動感は勿論、花の密集しているイラストの美しさがものすごいので、本当に、是非見てくださいという気持ちです。

気づく人がいるかな?って位にこだわった設定はありますか?
モルスの花に関して、実はキャラクターと同じように発注書……設定書? を用意したことでしょうか。

生態とか、育ち方とかの設定も若干あります。

どこかの編に、モルスの花に関していっぱい語られる箇所があるんですが、その内容を知ってからよーくイラストを見ると、ちょっとご納得いただける部分があるんじゃないかなと思います。フォルムとか。

脚本家いち推しキャラは誰ですか?またそのキャラのどんな所が推しポイントですか?
みんな好きだということを前提にした上で、頭一つ抜けているのはマツカゼです。

私は煩悶する人というのがとにかく好きで、悩み苦しむ姿に人間的魅力を感じてしまいます。

マツカゼはPVの台詞にあるとおり人道、人としての在り様というのを自分の中でしっかり持っている人なのですが、定まっているはずのその思想が揺らいだ時に見せる、うつくしさの中の歪み、血を吐くような思いでの決断、完璧であろうとしても完璧にはなれない矛盾……みたいなところに、とてつもない萌えがあると思っています。

担当されているちゃげぽよ。さんの演技がとにかく素晴らしく、リハで前述の要素が表現されたシーンを聞いた時、心が揺れすぎてどうしようかと思っていました。

でもこの話をすると監督にはドン引きされます。なんで?

脚本家イチ推しストーリーは何編ですか?またどんな所が推しポイントですか?
生命編です。単純に一番苦労したので、その分やはり思い入れが深いです。
先ほど挙げたマツカゼと、後はレイモンドというキャラクターのお当番回になるのですが、頭のいいひと(レイモンド)を描くのはやっぱり大変ですね。わかってはいたんですが……。

また他の3本に比べて、生命編は異色で、比較的好き嫌いのわかれる話だとも思っています。だからこそ刺さる人にはきっと深く刺さってくれると信じています。

でもこの編に関する話をするとやっぱり監督にドン引きされます。なんで???

「モルスリウム」以外の作品について

他にも関わった作品や書いている作品はありますか?
まず、前回のライブ声劇「刻入り琥珀の願いごと」の脚本を担当させていただいています。モルスリウムと比べると、初回であるがゆえに色々と実験的で、やや楽しい寄りのお話かな? と思います。


他だと、普段はゲームシナリオを書いているんですが、非公開案件が多いためあんまりお話できることが少なくて……。

公開許可をいただいているものであれば、スマホアプリゲームの「オルタナティブガールズ2」や「エバーテイル」、チャット小説アプリ「TELLER」の公式連載(完結済み)、あとPBWというジャンルのゲームの「AnnihEpica(アニエピカ)-幻想の箱庭-」「東京インソムニア」の2作品に関わらせていただいています。

もう少し前ですと、乙女ゲームやRPG、戦国系のシナリオ、変わったところでは占いの文章を書いたこともあります。

これからもジャンルに囚われず色んなものを書いていけたらいいなと思っています。仕事だけではなく趣味としても何か書きたいとは思っているんですが、猫を揉む仕事が思ったより忙しく、手が出せていませんね……。

モルスリウムを最大限楽しむ為に…

◆「モルスリウム」は、2020年12月19日(土)と20日(日)をもって千秋楽を迎えますが、本作を最大限楽しんでみていただく為に、どんな所に注目すればいいですか?
声が主であり、声を楽しんでいただくことは勿論なんですが、個人的には音楽とイラスト、そしてその向こうにあるもう2つの大きな構成要素にも注目していただければと思います。

つまり音響さんと、VJさんのお仕事です。

裏方のお仕事は多岐に渡ります。マイクの具合を調整したり、音量バランスを考えたり、グッズ管理、舞台の調節、ご案内やソーシャルディスタンス管理。トーク会のためのメイクさんなんかもいらっしゃったりして、皆それぞれのお仕事を頑張っています。

そんな中、見ていただいている方が作中でダイレクトに感じられるお仕事は、先ほど挙げた2つだと思います。

音響さんはBGMの挿入タイミングを考えたり、要所要所で効果音を入れたり、その効果音を作ったりなど、主役である「声」を引き立たせるために、機材を駆使して世界を彩ってくださっています。「なんか魔法的な戦闘音」という私のふわっふわした指定でバリバリにカッコイイ戦闘音を作って来る天才ぶり。

VJさんとはビジュアルジョッキーさんのことで、DJさんのビジュアル版、シーンごとのイラストの切り替えやエフェクトの作成・セレクトなど、出来上がってきたイラストを最もいい形で輝かせる演出家さんです。

光る花であるモルス、それが放出するきらめきパーティクルは、息を飲む美しさです。

この2つなんですが、なんと生で、つまりリアルタイムで調整されています。なんでそんなことを、と思われるかもしれませんが、これも主役である「声」を引き立たせるため。キャストさんたちが最もよいと思える台詞の早さやタメを自由に選択し、のびのびと演技をするためです。

スタッフのこだわりが光るモルスリウム、「通」の方は是非、演出面のライブ感も楽しんでみてはいかがでしょうか。

他にも質問に無いがこれだけはいいたい!ってことがあればいくつでもどうぞ!
先ほど挙げた「ナガミヒナゲシ」なんですが、オレンジ色のとてもかわいらしいお花です。寒い地方でなければ春先にちょくちょく見られると思います。少なくとも私の周りでは、ここ数年の間に、どこにでも咲いている花になりました。

静かに増えて、或いは減って行くいきものというのは世の中にけっこういるようで、例えばタンポポなんかも西洋から渡ってきた種が帰化したりして、実は同じタンポポに見えて色んな種類のものが咲いているそうです。

春になったら、是非これらの花を探してみてください。モルスの仲間だという脳内設定で見てみると、「こんなところにまで花が侵食してきた……!」とゾワッとなれるかもしれません。

最後に皆さんへ、一言いただけますか?
ここまで長文をお読みいただき、ありがとうございました。

自分にできることをやり尽くした脚本です。またスタッフ・キャスト共に、非常に高い温度で内容を読みこみ、残酷な世界を力強く表現してくださいました。「是非見てください」と胸を張って言える作品になっていると思います。

既にご覧いただいた方は、本当に、本当にありがとうございます。もしよろしければあなたの推しキャラと、4つのルートのどれが好きかを教えてくださると、とてもとてもうれしいです。

畑下さんのお話を伺って、改めてきめ細かい設定や想いが詰め込まれた、素晴らしい劇である事がわかりました。脚本家 畑下はるこさん、お時間のない中、ご協力頂き、誠にありがとうございました。

モルスリウム
公演スケジュール

  • 解明編
    2020年12月19日(土) 昼公演
    開場11:30 開演12:00 終演14:30
  • 脱出編
    2020年12月19日(土) 夕公演
    開場15:30 開演16:00 終演18:30
    生命編
    2020年12月20日(日) 昼公演
    開場11:30 開演12:00 終演14:30
  • 未来編
    2020年12月20日(日) 夕公演
    開場15:30 開演16:00 終演18:30
  • トーク会
    2020年12月19日(土) 夜公演
    開場19:30 開演20:00 終演21:30
    2020年12月20日(日) 夜公演
    開場19:30 開演20:00 終演21:30

チケット
現地・公演観劇

  • 各公演チケット:7,600円
  • トーク会チケット:5,600円
    ※公式グッズ購入商品券2,000円分付

チケット
オンライン観劇

  • オンライン各公演チケット:3,500円
  • オンライントーク会チケット:2,500円

※オンライン観劇チケットには『公式グッズ商品券』の配布はございません
※オンライン観劇チケットでは、トーク会は音声のみの配信となり、映像は配信されません。トーク会は、音声のみでは公演100%を楽しむことが難しいため、価格が2,500円となっております。
※公演終了後、ご購入いただいた全ての公演は、2020年12月31日23:59までアーカイブ映像が視聴可能です。視聴可能期間は2021年1月1日0:00まで。
※公演アーカイブ視聴の為のチケットは、2020年12月31日まで購入可能。価格は3,500円となります。

モルスリウムWebsite

Website
https://morsrium-official.com/
Youtube
https://www.youtube.com/channel/UCjx2fgMlmchDL-4Wf2i8l7g
Twitter
https://twitter.com/morsrium

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おにぎり1号・Tomoko Davies-Tanaka
Onigiri Media メイン・ライター おにぎり1号こと Tomoko Davies-Tanaka (Team Little-Big) は、フリーランスPRエージェント。海外⇔国内、英語⇔日本語業務を中心に、スモールビジネスのPR業務のサポート他、コーディネーションやブッキングも行っています。 インタビュー記事 https://ledgeweb.com/740/