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プレスリリースの書き方お作法:その4:そのひと手間が掲載を左右する!【連載・コラム】

メディアに掲載されている情報の源となるプレスリリース。この特集ではプレスリリースとは何か? どう書けば良いのか? 掲載される為のテクニック等を、6回にわたる連載でご紹介していきます。

4回目の今回は、前回の第3回に続き掲載率アップ・テクニック編として、プレスリリースをメディアに取り上げてもらう為のアレコレについて、ご紹介したいと思います。


掲載率アップの為には、ひと手間を惜しむべからず。

自分たちが主催するイベント、作った新商品、活動や新情報をメディアに掲載して欲しい。そんな時にメディアに向けて送るのがプレスリリースです。

この連載の [その1] と [その2] では書き方を含めて、プレスリリースの基本的な事をご紹介しました。

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メディアは、送られたプレスリリースを元に取材をしたり、記事を書いたりしますが、大手メディアでは1日に1,000通以上、平均でも1日に約50通はプレスリリースが届きます。

その中で、どうやってメディアの目に留まるか?のテクニックを、前回はご紹介。伝説のコピーライター 竹島靖さんに、目に留まる文章作成のテクニックをお聞きしました。

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今回の [その4] でも、メディアの目に留まり、送った情報が掲載される為のテクニックをご紹介します。

そのテクニックとは、簡単に言えば「料理」と同じです。実はちょっとした手間暇で、掲載の有無は左右されるのです。

前回もお伝えした事ですが
キーワードは

「情報の送り手はアツい・情報の受取り手は忙しい」

お忘れのないように。

プレスリリース掲載内容 注意点

まずプレスリリースの内容で、ついついやりがちな事、忘れがちな事 についてご紹介したいと思います。

基本的な内容が抑えられていても、ここがダメだと掲載されない事が多いので、ご注意下さい。

情報は詰め込み過ぎない。幕の内弁当ではなく、ステーキ丼が好まれる。

先程も書きましたが、大手メディアでは1日に1,000通以上、平均でも1日に約50通はプレスリリースが届きます。

そんな時に「パッ」と見て内容がわからないプレスリリースは、まず載りません。

「情報の送り手はアツい・情報の受取り手は忙しい」 ←正しくコレが当てはまる事です。

送り手は「この〇〇をどうしても紹介して欲しい」との思いから、アレもコレも情報を載せがちです。

しかし、そう言う 幕の内弁当 状態のプレスリリースは「何が言いたいのか?」「何が主軸なのか?」分かりづらくなりがちです。また読み解くにも時間がかかります。

ちょっとづつアレコレ沢山は、プレスリリースでは好まれません。うな重、またはステーキ丼 くらいに一点豪華、パッと見て何を伝えたいのかスグにわかるプレスリリースを目指しましょう。

かと言って端折りすぎや「知ってるだろう前提」もNG。

発信する情報側に居ると、無意識のうちに「これは当たり前の事だから、メディアの人(世間の人)も知ってるだろう」前提で文章を書きがちです。

しかし自分にとっては「当たり前」の事でも、他人にとって「当たり前」とは限りません。

「知っているだろう前提」でプレスリリースを書かれても、受け取った相手はサッパリ?と言う事もあります。

また受け取り手側は知っていたとしても、それを説明する文章が無いと、記事を読む人にとっては意味不明な事もあります。

その場合、メディア側で別途調べたり、文章を制作したりする必要がありますが、「情報の受取り手は忙しい」 のです。補足情報を調べたり、別途文章を制作しなければならないプレスリリースの掲載率は…推して知るべしですね。

ですので、プレスリリースを作成する時は、勝手に「これは一般的に知られているだろう」と思わず、言葉を端折らず、場所や出来事等の情報は丁寧に記載する事が大事です。

一般的に知られていると思われる人物や、グループの情報をプレスリリースに書く場合でも、プレスリリース用に代表作など簡単にまとめた短めのプロフィールを、別途用意すると良いと思います。

書きあげたプレスリリースを、メディアに送る前に、全くその情報を知らない人に読んでもらうのも、チェック方法としては良いかも知れませんね。

プレスリリースの書き方のお作法 [その2] にも書きましたが

「紹介する情報」を初めて知った人にも分りやすく

このポイントをどうぞお忘れなく。

リンクを載せておけばOK?

先程書いた「プロフィール情報」もそうですが、詳細情報が載っているWebsiteのリンクをプレスリリースに載せているので、そちらで見てもらえば良いと思う人もいらっしゃるかと思います。

しかしリンク先を見てみたところ、詳細な情報過ぎて、どこを使っていいのかよくわからないと言う事も多々あります。

また勝手に、それらの情報を再編集して掲載しても良いのか、確認が必要なのでは…と言うこともあります。

リンク先に掲載されている情報を、情報の送り手が予め簡単にまとめて、プレスリリースに掲載しつつ、さらに詳しい情報はコチラとリンクが載せてあると、メディアには喜ばれます。

リンクは載せなくてもOK?

最近は動画等を作成してYouTube等に載せたり、ソーシャルメディアで最新情報を発信していたりする場合も多いかと思います。

Wbsiteだけではなく、プレスリリースで紹介する情報に関連する動画のリンクや、最新情報を発信するソーシャルメディアのリンクは載せておくと、メディアもチェックしやすいので、ありがたがられます。

まつなが ひでとしさんによる写真ACからの写真  (ヘッダー写真含む)

プレスリリースを送る時の注意点

プレスリリースを送る場合も、ひと手間を掛けると掲載率が上がります。ポイントは、プレスリリースを受け取る側の身になって考える事でしょうか?

情報を取り上げてもらうには、自分の思いや要求だけを送るのではなく、相手の立場にたって考えて、送る事がポイントです。

自分の都合ばかり押し付ける相手からの依頼に、良い顔をされないのは、どこでも同じですからね。

PDFだけ?

プレスリリースを、どのコンピューターでもレイアウトが崩れず見られる様に、PDF化して送る事は多いと思います。

しかし、PDFだけを添付して送ると、メディア側はその添付されたPDFから、情報をコピーしたり、画像を切り出したりして掲載するしかありません。

もちろん「頂いたプレスリリースの情報を掲載をしたいので、ワードデータや画像データを送ってください」と連絡すれば、それで済む事ですが、そのやり取りの手間暇が面倒だと思うメディアも多いのです。

なにせ平均でも1日50通は届くわけですから。つまり添付のデータがPDFだけだと、よっぽどでない限り、その時点で掲載が見送られる可能性は高いです。

ダウンロードにやたら時間がかかる~!!

PDF以外に、ワードデータや画像データを添付して、プレスリリースを送ればそれでOKか?と言えばそうではありません。

プレスリリースの受け取り手のネット環境によっては、大きなサイズを添付したメールはサーバーではじかれたり、届くまでにやたら時間がかかる場合があります。

さらに無事に届いたとしても、ダウンロードに非常に時間がかかると、そこで諦めてしまうメディアも少なくありません。

無料大容量のファイル転送サービスの ギガファイル便 や、ファイヤーストレージ を利用して、大容量データを送る人も多いですが、個人的におススメするのは、データを全てダウンロードしなくても、送られたデータの中身が見られるオンラインストレージ・サービス Google Drive や、Drop Box の利用です。

ワードデータや画像データ等を、オンラインストレージにアップ。共有リンクをメール本文に記載して送れば、受け取り手も、送られたデータ全てをダウンロードしなくても、
共有リンクにアクセスすれば、データ内容をWeb上で素早く確認する事が出来ます。

ポスターが作れちゃう画像サイズを送られても….

小さすぎる画像データも、それはそれで困りものですが、やたらと大きい画像も困りものです。

大きいサイズの画像データは、送信時の容量が大きくなることはモチロンですが、データを開くのにも時間がかかったり、サイズを変更する作業をしなければならなかったり、メディア側としては、余り有難くありません。

紙の媒体の場合、印刷に耐えうる大きめのサイズ (高い解像度)を必要とする場合もありますが、Webメディアでは 1000px前後の画像サイズであれば概ね問題ありません。

大きすぎるサイズの画像しか手元に無い場合は、予めサイズを変更したモノを送るのがベストです。

また画像データの形式ですが、PNGデータ等ではなく、JPGデータにして送るのが良いでしょう。(イラスト等の場合はGIFデータでも可)

映像データを送る場合は、データはどのコンピューターでも再生できるMP4形式で、サイズは720p 程度で送るとありがたがられます。

画像・動画サイズについての参考リンク
BINDCAMP より
画像: スマホ時代に最適な画像のサイズや新常識
動画:動画を共有するのに便利!覚えておきたい動画サイズのこと。

まつなが ひでとしさんによる写真ACからの写真  (ヘッダー写真含む)

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Onigiri Media メイン・ライター おにぎり1号こと Tomoko Davies-Tanaka (Team Little-Big) は、フリーランスPRエージェント。海外⇔国内、英語⇔日本語業務を中心に、スモールビジネスのPR業務のサポート他、コーディネーションやブッキングも行っています。 インタビュー記事 https://ledgeweb.com/740/